2019年5月19日日曜日

「黒曜石 縄文の色展」で 神秘的な黒の魅力にふれる



ご覧くださって
ありがとうございます。

色彩講師・カラーリストの
千葉真須美 です。



気持ちの良いお天気に
誘われて、ふとどこかへ
出かけたくなる季節ですね。

私も、つい先日久しぶりに
少々遠出をしました。

その途中で、気になって
いた展覧会
「黒曜石 縄文の色展」
足を運び、素敵な色を
見てきました。






会場は青森県青森市の三内丸山遺跡内にある
三内丸山遺跡センターです。



昨年、
映画「縄文にハマる人々」を
観たのをきっかけに、縄文文化に
興味を持っています。

映画が作られたということは、
どうやら 縄文時代・文化が
静かなブームになっているようで…。

今回はそれに加え「色」ですから
興味津々でした。






さて、この展覧会の主役は 黒曜石(こくようせき)です。
黒曜石は切れ味が良いことから槍や弓矢、
あるいはナイフの用途に使用されていました。

その名の通り黒い色をしていて、
宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」では黒曜石でできた地図盤を
「夜のように真っ黒」と表現しています。

黒は全ての光を吸収する輝きの無い色です。
しかし、黒曜石は(おそらく結晶等の作用で光を反射して)
輝きを発しています。

キラキラ輝く他の宝石類とは異なり
なんとも静かで神秘的な輝きです。
そして、黒+輝き 高級感 を感じさせます。

産地によって、透明感があるもの、
他の色味を感じるものなど個性があり、
それぞれに魅力的でした。

この展覧会だけでなく、三内丸山遺跡には
遺跡や土器などたくさんの見どころがあります。
機会があればぜひ訪れてみてください。
縄文文化の豊かさに、きっと驚かれることと思います。


最後に三内丸山遺跡の写真を一枚。

Photo by Masumi Chiba



















2019年5月12日日曜日

中村佑介さんのぬりえに Photoshop でチャレンジ



ご覧くださって、ありがとうございます。
色彩講師・カラーリストの 千葉真須美 です。

新緑の美しい季節となりました。
日一日と深まっていく木々の緑を見ていると、
色彩の美しさと共に強い生命力も感じますね。



昨年「中村佑介ぬりえブック COROL ME」の
コンテスト入賞賞品として、なんと中村佑介さんが
描いてくださった似顔絵ぬりえをいただきました!
小さめの色紙に直筆で描かれていて、
入賞作品の原画のエッセンスが取り入れられた
なんともスペシャルで嬉し過ぎる似顔絵です。

手にした時には感激のあまりトリハダが立ちました。
もちろん、一生の宝物です。
宝物なのでこれはこのまま保管し、
一緒にいただいた画像データをプリンして塗ることに。

はじめは色鉛筆で塗ってみましたが、
色鉛筆ではイメージした色合いよりも
ソフトな発色になってしまいます。
そこで、画像データもあることですし、
Photoshopを使った着色にチャレンジしてみました。



配色は
ぬりえ作品での
色のアイディアを
一部使用しました。

この作品は
赤い壁がポイントだと
思っているので、
今回も背景は赤です。






こちらは途中経過です。
背景 → 額 → ポールと
ロープ → 髪 という順で
色を置いていきました。

ポールとロープは手前に
あるように見せようと
色を明るくしてあります。






シャツの紫色は
私が好きな色の一つです。

髪とシャツは
奥行が出るようにと
手前と奥の色を変えました。

明るい髪の色とのバランスで
肌もごく明るい色に。…

こちらが完成作品です。





文字にしてしまうと簡単な作業に感じますが、
実際はものすごく苦労しました。
Photoshopでのぬりえ自体が初めてでしたので、
作業に慣れるまでにかなり時間を要しました。

また、色鉛筆では濃淡やタッチで
質感などを出すことができますが、
Photoshopでは基本ベタ塗りになります。
そのため、色選びがより重要であると感じました。

その一方で、PCでは微妙な色の調整が可能です。
少しずつ色を変えて何度も試しながら色を選ぶことは、
難しかったですけれど、良い勉強にもなりました。

色鉛筆でも、Photoshopでも、
やはりぬりえは楽しいです!

中村佑介さんのぬりえの第二弾も計画されているようで、
発売がとっても待ち遠しいです♪



2019年5月5日日曜日

カラーコーディネート(コロリアージュ含む)関連記事インデックス(2019/5/5現在)

photo by Masumi Chiba


ご覧下さってありがとうございます。
色彩講師・カラーリストの 千葉真須美です。

「令和」という新しい時代が始まりました。
一つの大きな区切りを迎え、
気持ちもリフレッシュされますね。

このブログは平成27年(2015年)にスタートし、
これまで160を超す記事を綴ってきました。
その中で掲載日は飛び飛びながら
シリーズとして扱った記事のインデックスをまとめました。

中には重複している内容もありますが、
その点は私が強くお伝えしたい事と
受取っていただければと思います。

*タイトルは該当記事にリンクしていますので、
 クリックしてご覧ください。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



【カラーコーディネート講座】


Ⅰ. はじめに
  1.   カラーコーディネートはここから始まる
  2.   カラーコーディネートにセンスはいらない

Ⅱ. カラーコーディネートの基本
  1.   色の成り立ち/色の三属性
  2.   色の三属性その1・色相
  3-1.  色の三属性その2・明度
  3-2.  明度による心理への影響
  4.   色の三属性その3・彩度
  5.   色の「トーン」とは?

Ⅲ. カラーコーディネート実践編
  1.   配色のポイントはこれだけ
  2.   色相による まとまりの配色
  3.   トーンによる まとまりの配色
  4.   色相による きわだちの配色
  5.   トーンによる きわだちの配色
  6.   色相+トーンで効果アップ!
  7.   モノトーンのコーディネート 

Ⅳ. カラーコーディネート応用編
  1.  アクセントカラー その1
  2.  アクセントカラー その2 
  3.  グラデーション その1
  4.  グラデーション その2
  5.  セパレーション



【コロリアージュ関連】


コロリアージュ/色選びのヒント 1 ~ ナチュラル・イメージで
コロリアージュ/色選びのヒント 2 ~ トーンを揃えて統一感を
コロリアージュ/色選びのヒント 3 ~ 色で奥行きを演出
コロリアージュ/色選びのヒント 4 ~ 安定感とアクティブ感
コロリアージュ/色選びのヒント 5 ~ 色のバランスと面積効果

ぬり絵・色選びのヒント~色相環を使って配色した2つの作品
大人のぬり絵/「奥行き(前後感)」の表現にチャレンジ
大人のぬり絵に「澄んだ色・濁った色」を活用



【カラーセンス(色彩力)を磨く】


カラーセンス(色彩力)を磨く! その1 ~ 色を観察する
カラーセンス(色彩力)を磨く! その2 ~ 好きな色を集める
カラーセンス(色彩力)を磨く! その3~ 色を組み合わせてみる
カラーセンス(色彩力)を磨く! その4 ~ 慣用色名に強くなる
カラーセンス(色彩力)を磨く! その5 ~ 基準となる色を確認する



【カラーカード(配色カード)について】


カラーカード(配色カード)の使い方 ~1.カードの構成(1)
カラーカード(配色カード)の使い方 ~2.カードの構成(2)
カラーカード(配色カード)の使い方 ~3.活用法





2019年4月28日日曜日

韓国ドラマ「あなたが寝ている間に」で描かれた色覚の多様性

アプリ「色のシミュレータ」を使用


ご覧下さってありがとうございます。
色彩講師・カラーリストの 千葉真須美です。

ゴールデンウィークが始まりました!
今年は10連休の方が多いようですね。
みなさま 素敵な休日を過ごされますように♪


さて、先日 韓国ドラマ「あなたが寝ている間に」を見ていたら、
色の見え方 に関するエピソードが登場しました。
これがかなり良い内容でしたので、ご紹介したいと思います。
ただしネタバレとなりますのでご注意ください。


「あなたが寝ている間に」

物語終盤の裁判シーンで、
チョン・へインさん演ずる
警官が事件の証人として
出廷します。

彼は現場で目撃した2本の
傘についてそれぞれの色を
尋ねられますが、答えるこ
とができません。

なぜなら、2本の傘の色は
赤と緑で、彼はこの2色を
見分けにくい色覚の
持ち主だったからです。



色覚(色の見え方)には個性があります。
そのため、自分に見えているその色が
他の人にも同じ色に見えているとは限りません。

中には赤と緑の見分けが困難なタイプもあります。
昔は「色盲」「色弱」、数年前までは「色覚異常」と
呼ばれた見え方で、現在は「色覚多様性」と表現されています。

この見え方を スマートフォン・アプリ「色のシュミレータ」で
再現したのが一番上の画像です。
左側の色相環の12色が、右側のように見えます。
確かに赤と緑の見分けるのはかなり難しそうですね。

話はドラマのストーリーに戻ります。

「私は色を識別できません。」
そう告白した証人に、
「では、あの日に見た傘を描写できますか?」
と検事は質問を続けます。

ここで弁護士は、
「裁判長、普通の人でも夜間に一瞬見ただけの傘を
記憶するのは難しい。ましてや色の分からない証人が…」
と証人の証言の信憑性を否定しようとしますが、
その言葉を遮って彼はこう主張します。

分からないのではなく、普通の人と見え方が違うだけです。
明暗には敏感なので、夜間の識別には自信があります。

(傘の形態を描写し)長い傘は被告人のネクタイに似た色、
折り畳みの傘は検事さんの法服のラインより鮮明な色です。

自分の見え方をきちんと説明していること、
自分が見ている色の中で傘の色をしっかりと表現したことに
感心・感動しました。
色覚についてここまで語られたドラマは初めてです。

日本では男性の約5%、女性の0.2%の方が
このタイプの見え方であると言われています。
ドラマのエピソードを通して
たくさんの人々の色覚への理解が深まれば、
カラーリストとしても大変嬉しいです。





2019年4月21日日曜日

カラーカード(配色カード)の使い方 ~3.活用法

photo by Masumi Chiba


ご覧下さってありがとうございます。
色彩講師・カラーリストの 千葉真須美です。

桜の花と入れ替わるように木々が芽吹き始めました。
これからしばらくは街が柔らかな緑色に包まれる季節ですね。



カラーカード(配色カード)の使い方は、
カラーカード(配色カード)の使い方 ~ 1.カードの構成(1)
カラーカード(配色カード)の使い方 ~ 2.カードの構成(2)
に引き続き、いよいよ 活用法 へと進みます。

カラーカードを使って具体的にどんなことができるか?
今回はそれをご紹介します。


1 色を確認できる

(1)色名 → 色
色の表示(色名)からその色を確かめたいときに利用できます。

例えば「青紫とはどんな色?」という場合は …


青紫の純色は
v20(ビビッドトーン・青紫)
ですので、裏に「v20」と
印刷されているカードを選び
色を確認します。

*カードの表示については
 1.カードの構成(1) の記事を
 ご覧ください。


v20は真ん中の色です。

その前後の色(この場合は
v19 とv20 )も合わせて
確認すると、色の違いが
よく分ります。


(2)色 → 色名
(1)の逆のバターンで「この色は色名でいうと何色?」と
色名を知りたい場合は、その色に近いカードの色を選んで
裏の表示を確認すれば良いですね。


2 配色を手軽に試せる

「あの色とこの色を組み合わせたらどうだろう?」
「この色に合うのはどんな色だろう?」…

色合わせを頭の中でイメージするのは難しいけれど、
カラーカードを使えば手軽に試すことができます。

例えば、「明るいブルーに合わせる色は
ピンク系とオレンジ系のどちらが良いか?」という場合は…


明るいブルー(b18)、
ピンク系(b24)、
オレンジ系(b4)の
カードを並べてみれば
一目瞭然です。








配色の学習では実際に色を合わせて見ることが大切です。
カラーカードでいくつもの色合わせを試してみましょう。


3 切り貼りできる

「これ、切っていいんですか?」
「カラーカードって見本だと思ってました。」…
たくさんの受講者さんがそうおっしゃいます。

カラーカードは、もちろん色見本としても使えますが、
本来は学習ツールとして切り貼りに使うものです。
裏面のドットは切り取るときの目安なのです。


記事トップの画像や
こちらの写真のように
私の講座では
カラーカードを使った
配色練習を繰り返し
行っています。







さて、もう一つのおすすめは、
ブログのカバー画像に写っている 一覧表 です。



こちらは私の手作りで、
横に 
色相 2~24(偶数番号のみ)
縦に 
トーン 10個 を並べて
カラーカードを切り貼りして
作りました。





横の列で見て行くと、
1つのトーンの色相によるバリエーションが分ります。
縦の列で見て行くと、
1つの色相でのトーンによるバリエーションが分ります。

色相・トーンの変化を全般的に見渡せるので、
色の確認をするのにも良いですし、
配色のヒントも得やすいです。

切り貼り作業には少々時間を要しますが、
やり始めると結構楽しいです。♪
ぜひお試しください!



*関連記事
  ・カラーセンス(色彩力)を磨く! その1 ~ 色を観察する  
  ・カラーセンス(色彩力)を磨く! その2 ~ 好きな色を集める 
  ・カラーセンス(色彩力)を磨く! その3 ~ 色を組み合わせてみる  
  ・カラーセンス(色彩力)を磨く! その4 ~ 慣用色名に強くなる 
  ・カラーセンス(色彩力)を磨く! その5 ~ 基準となる色を確認する



2019年4月14日日曜日

カラーカード(配色カード)の使い方 ~2.カードの構成(2)

photo by Masumi Chiba


ご覧下さってありがとうございます。
色彩講師・カラーリストの 千葉真須美です。

仙台でも桜が満開となりました!
やわらかな桜色は、
日本人が最も春を感じる色ですね。



さて、前回の記事 では、カラーカード(配色カード)の
色の表示についてご説明しました。

今回は 配色カード199a がどんな色で構成されているか、
含まれている色を具体的にご紹介します。


1 PCCSの有彩色(144枚)

最初は PCCS(日本色研配色体系)の有彩色です。
有彩色は各トーン毎に色彩番号の小さい色から
順番に並んでいます。

収められているトーンの順番は次の通りです。

v   ビビッドトーン(純色) 24枚
dp   ディープトーン 12枚
dk   ダークトーン 12枚
p   ペールトーン 12枚
lt     ライトトーン 12枚
b   ブライトトーン 12枚
sf  ソフトトーン 12枚  
d   ダルトーン 12枚
ltg   ライトグレイッシュトーン 12枚
g   グレイッシュトーン 12枚
dkg  ダークグレイッシュトーン 12枚

*ビビッドトーンは24色全てが揃っていますが、
 他のトーンは偶数番号のみの12色です。
*s ストロングトーン は含まれていません。



最初に綴られている
ビビッドトーンの24色。

左端が
1番の 紫みの赤 です。
右側にいくに従って
色相番号の数字が
増えていきます。


こちらは
dp ディープ・トーン の
12枚です。

画面の右側が
2番の赤、
左端が
24番の赤紫です。






2 無彩色(17枚)

有彩色の後には無彩色が続きます。
無彩色の構成は 黒(Bk)から 白(W)までで、
その間に 2.0 から 9.0 まで 0.5刻みで
15段階(=15枚)のグレー(Gy)が含まれています。

*グレーの段階を示す 2.0 から 9.0 までの数字は、
 大きくなるほど明るく、白に近づきます。

この記事のトップの写真はその一部です。



3 その他の色(38枚)

色彩検定等で使用するのは
1の有彩色、2の無彩色 までですが、
新配色カード199a にはその後に次の色が含まれます。


ピンク系の
バリエーション10色




ブラウン系の
バリエーション7色


オフニュートラル系の
バリエーション15色


肌色系の
バリエーション6色











これらの色はファッションやインテリアで
よく使用される色です。 

ピンク系は 青みより中間黄みより
肌色系は ピンク系オークル系 に分類されているので、
イエローベース・ブルーベースを用いたメイクカラーの
コーディネートに活用できます。
(そのまま肌にあててみても面白いです!)

以上が合計199枚の内訳です。
尚、綴りの最初にカード構成に関するページがありますので、
そちらもご覧になってみてください。

次回はカラーカードの活用法についてご紹介します。





2019年4月7日日曜日

カラーカード(配色カード)の使い方 ~1.カードの構成(1)

photo by Masumi Chiba


ご覧下さってありがとうございます。
色彩講師・カラーリストの 千葉真須美です。

前回の記事でお伝えしました通り、
今回はカラーカードについて取り上げます。



カラーカードの正式名は、
日本色研
「新配色カード199a」で、
お値段は780円(税別) です。

ビニール袋に入った状態で
書店や画材屋さんなどで
販売されています。



このカードには
赤、青、黄…といった
色名が記載されていません。

カードの裏面に
プリントされている記号
(写真のカードでは dp4 )
が色を表しています。




まずは、色の基本のおさらいと共に
この記号の読み取り方をご説明します。


色は、
色相(色み)明度(明るさ)彩度(鮮やかさ)
3つの要素によって成り立っています。

また、明度と彩度の組合せを トーン といいます。
トーン=明度+彩度 ですから、
トーンと色相で色を表示することができます

カラーカードの裏の記号は、
この トーンと色相 を表しています。
アルファベット=トーン、 数字=色相 です。

写真のカードに記されている dp4 は、
トーンが dp、色相が 4 ということになりますね。

では次に、それぞれの数字が示す色相と、
それぞれのアルファベットが示すトーンです。


◆ 数字が示す色相

色彩検定等で採用されているPCCS(日本色研配色体系)では
色相を24に分割して1~24までの番号で表しています。

それぞれの番号(=色相番号)が示す色相名は次の通りです。

  1  紫みの赤      13  青みの緑         
  2  赤         14  青緑   
  3  黄みの赤      15  青緑
  4  赤みのだいだい   16  緑みの青
  5  だいだい      17  青  
  6  黄みのだいだい   18  青
  7  赤みの黄      19  紫みの青
  8  黄         20  青紫
  9  緑みの黄      21  青みの紫
10  黄緑        22  紫
11  黄みの緑      23  赤みの紫
12  緑         24  赤紫

カードに記載された数字はこの番号にあたります。
2番なら赤、8番なら黄です。
(*青緑と青は、これ以上分けられないため
  数字が2つ存在しています。)



因みに
色相を並べて円にしたものを
色相環といいます。
図の色相環では24色のうち
偶数番号の色だけ
表されています。

偶数最初の数字である2番の
赤は時計の9時の位置にあり、
時計回りで数字が増えていき
8時の位置=24番の赤紫で
終わるという順番です。




◆ アルファベットが示すトーン

アルファベットはトーンの記号(略号)です。
トーンとは前述の通り明度と彩度の組合せで、
下のトーンマップのように表されます。























それぞれの円の中央に記されているのが
トーンの名前と記号で、次の12種類です。


v   ビビッドトーン *純色
b   ブライトトーン
s   ストロングトーン
dp   ディープトーン
lt    ライトトーン
sf    ソフトトーン
d     ダルトーン
dk   ダークトーン
p   ペールトーン
ltg   ライトグレイッシュトーン
g   グレイッシュトーン
dkg  ダークグレイッシュトーン


色相番号とトーンの記号から先ほどの dp4 を読み取ると、
ディープトーンの赤みのだいだい であることが分かります。


dp4 は
こちらの色です。











アルファベットや数字がたくさん出てきて
最初は慣れないかもしれませんが、
色と合わせて見ているうちに頭に入っていくので
大丈夫です。(^^)

長くなりましたので、今回はここまでにします。
次回も引き続きカラーカードについてです。   





2019年3月31日日曜日

カラーセンス(色彩力)を磨く! その5 ~ 基準となる色を確認する

photo by Masumi Chiba


ご覧下さってありがとうございます。
色彩講師・カラーリストの 千葉真須美です。

第5回目となる「カラーセンス(色彩力)を磨く!」シリーズ、
今回は「基準となる色を確認する」です。


 *過去の記事
  ・カラーセンス(色彩力)を磨く! その1 ~ 色を観察する  
  ・カラーセンス(色彩力)を磨く! その2 ~ 好きな色を集める  
  ・カラーセンス(色彩力)を磨く! その3 ~ 色を組み合わせてみる  
  ・カラーセンス(色彩力)を磨く! その4 ~ 慣用色名に強くなる 



色を観察したり、集めてみたり、組み合わせてみたり、
色に親しんできたところで、
書籍や色票を参考に 色を確認してみましょう。 


「その1 ~ 色を観察する」で、
「赤」と認識される色にも
橙に近い赤、赤紫に近い赤、明るい赤、暗い赤… と、
さまざまな色があるというお話をしました。 

では、その基準となる標準的な「赤」
-混じり気のない純粋な「赤」はどんな色なのでしょう? 


人によって色の感覚は異なります。
例えば、あなたが「これが純粋な赤」と感じる色と、
私がそう感じる色は、もしかしたら違っているかもしれません。 

また、「赤」と呼ばれている色にも幅があります。
例えば、色鉛筆で「赤」と表示されていても、
メーカーが違うと色も微妙に違いますよね。 


そこで、一度色を確認してみましょう。
色を確認することで、
「なるほど!これが標準的な「赤」なのね!」
-と、あなたの色彩感覚の中に
しっかりとした色の基準ができていきます。 

もちろん赤だけでなく、他の色も確認してみてください。 


確認する際は、書籍色票 など印刷物を参考にしましょう。
パソコンやスマホで見る色は光の色であるため
物の色と見え方が異なりますし、ディスプレイによって
色が違って見える場合があります。 

書籍でしたら、色の表示の他に、色相環やトーンなど
色彩体系が解説されているものが望ましいです。
(でも、色彩関係の書籍はお値段が高いですよね…。) 

私の一番のおすすめは色票(カラーカード)です。
書店で色彩検定テキストの側によく置いてある
「新配色カード199a」なら税込で900円以下です。 


新配色カード199a
















ただし、このカードには
赤、青…といった色名の表示がありません。
初めて手にする方には少々分かりづらいので、
次回の記事でカードについてご説明しますね。





2019年3月24日日曜日

伊丹十三さんの色彩感覚に驚いた「ヨーロッパ退屈日記」

伊丹十三さんご自身が表紙をデザインした「ヨーロッパ退屈日記」


ご覧下さってありがとうございます。
色彩講師・カラーリストの 千葉真須美です。

最近読んだ 伊丹十三さんのエッセイ「ヨーロッパ退屈日記」
1ページ目から衝撃でした。そこにはこんな表現が…。

『彼は、サモン・ピンクの皮膚に藁(わら)色の髪をした、
 雀斑(そばかす)の多い青年で、鶯の糞の色の背広、
 血膿(ちうみ)色のネクタイ、それにブルーの方眼のシャツを着ていた…』

前々回の記事
「カラーセンス(色彩力)を磨く!その4~慣用色名に強くなる」
慣用色名について取り上げました。
この文章の「サモン・ピンク」「藁色」という色名は
慣用色名として用いられている色の名前ですね。

しかし「鶯の糞の色」「血膿(ちうみ)色」はどうでしょう?
私はこれらの表現を初めて見ました。

鶯の糞は、美肌効果があると江戸時代から
化粧品の原料として用いられていて、
色は淡いグレイッシュなグリーンです。
血膿は血の混じった膿のことで、
濁った深い赤といったところでしょうか。

どちらも美しい表現とは言い難く、著者がその色に対して
好感を持っていなかった様子がうかがわれます。
それにしても、このような表現をサラリと用いるなんて凄い!

伊丹十三さんは
役者から映画監督になった方という印象が強いのですが、
じつはデザイナーでもあり、この作品の中では
色に対する繊細さやこだわりが強く感じられます。

カクテルについて綴られた章では

『わたくしは、彼女の、その日の気分や、好み、アルコール許容度、
 そして服装の色などをおもんぱかって、これ以外なし、という
 カクテルをピタリと注文する悦びは、男の愉しみとして
 かなりのものと考えるのだが、いかがなものであろうか。』

と述べています。
服の色に合う色のカクテルを選ぶなんて、
いかに 色、ビジュアルを大切にしていたかが解りますね。

ファッションだけでなく、食や街並みについても
伊丹さんは繊細かつ明確な美意識を持っていて、
このエッセイが今から50年以上も前の時代(1965年)に
書かれたとは信じられません。

巻末の関川夏央さんによる解説では、

『伊丹十三は言葉と文字を気にする人だった。…
 赤いのアカを、赤い、朱い、紅い、赫い、丹い、緋いと
 使い分けないと気分が「淪(しず)」んだ。』

とあり、伊丹さんの凄さをダメ押しされました。

驚きと共に
カラーリストとして刺激を受けた一冊でした。



2019年3月17日日曜日

「イエべ」と「ブルベ」~ パーソナルカラーの落とし穴

photo by Masumi Chiba


ご覧下さってありがとうございます。
色彩講師・カラーリストの 千葉真須美 です。

イエべブルベ
テレビ、雑誌、ネットなどのファッション&メイク情報で
頻繁に目にする言葉となりました。

あらためてざっと解説しますと、 
イエベイエロー・ベースカラー の略で
黄みを含む暖かい印象を受ける色。
ブルべブルー・ベースカラー の略で
青みを含むクールな印象を受ける色。 

全ての色はこの二つに大別され、
それぞれのグループで色をまとめると
調和のとれた美しい組合せとなります。 

この理論をファッション&メイクの分野で応用したのが
パーソナルカラー(フォーシーズンなど)です。 

イエベ・タイプ に分類される方はイエベ・カラーで、
ブルべ・タイプ に分類される方はブルべ・カラーで、
ファッション&メイクを統一して調和を得るのが
パーソナルカラーの考え方の基本です。

さて、ここからが今日私がお伝えしたいことです。 

それは、

イエベ・ブルベ にとらわれ過ぎないことも大切!

ということです。 

実際に、イエベ・ブルベに忠実になり過ぎるあまり、
自分の色の世界を狭めてしまう方が少なくないのです。 

パーソナルカラー診断をされる方の中にも、
「あなたはイエベなので、
 イエベ以外の服もコスメも捨ててください。」
とアドバイスする方がいらっしゃいます。

しかし、そうなると
最初から色の半分は使えないことになりますよね?

それに、異なるベースカラーの組合わせ、
即ちイエベとブルべの組合わせは
調和の取れない美しくない配色でしょうか? 

そんなことはありません。
イエベとブルべの組合せで素敵な配色はいくらでもできます。 

例えばこちらの配色です。







イエベのグリーンに
同じイエベのオレンジとブルべのピンクを
それぞれ組合わせてみると…

オレンジの方がしっくりと馴染みます。
しかし、ピンクもとても新鮮で可愛いですよね。 
春先のメイクカラー(アイカラー&リップカラー)で
よく見かける組合せです。

この他ファッションでも、ネイビーのデニム(ブルべ)に
ブラウンのシューズ(イエベ)といった組合わせは
普通に行われていますし、良く合っています。

また、パーソナルカラー診断で
どちらかのタイプに分類されても、
もう一方のグループの中にも似合う色が存在します。

このように、イエベとブルべとの組合せで
素敵は配色はいくらでもあります。
どちらか片方だけに限定する必要はありません。

イエベ・ブルべは取り入れやすく実際に調和するので、
これを土台としてさらに使う色の範囲を広げていくのが
おすすめです。私自身もそうしています。

イエベ・ブルべ が全てではありません。
あくまでもカラーコーディネート法の一つです。

それを頭のどこかに置いておいてくださいね。





2019年3月10日日曜日

カラーセンス(色彩力)を磨く! その4 ~ 慣用色名に強くなる

Photo by Masumi Chiba


ご覧下さってありがとうございます。
色彩講師・カラーリストの 千葉真須美です。

今回は「その4~慣用色名に強くなる」です。


*これまでの「カラーセンス(色彩力)を磨く!」シリーズは …
 ・カラーセンス(色彩力)を磨く! その1 ~ 色を観察する
 ・カラーセンス(色彩力)を磨く! その2 ~ 好きな色を集める
 ・カラーセンス(色彩力)を磨く! その3 ~ 色を組み合わせてみる


慣用色名 とは、自然や物などに由来する色名のうち
広く一般に通用するようになった色名のことです。 

例えば「桜色」。この色名から桜の花びらのような
淡いピンク色がすぐに思い浮かびますよね?

慣用色名は 自然や物などに由来する ため
色のイメージが具体的に伝わります。
「淡いピンク色」では淡さの程度がいま一つ不明ですが、
「桜色」ならその幅がぐっと狭まります。
それに言葉の響きも素敵ですね。

慣用色名を意識することは、
-「桜色」と「紅梅色」の色の差はどれくらいだろう?
-「若竹色」と「老竹色」- 確かに若い竹と年を経た竹では
  こんな色の違いがあるなぁ…
なんて、色の捉え方が繊細になったり深まったりする
きっかけになると思います。 

慣用色名の中で古くから伝統的に使われている色名を
伝統色名 といいます。
上の写真の トンボ鉛筆 色辞典IROJITEN では
それぞれの色が伝統色名表示されていて、
なんとも風流ですし色名の勉強にもなります。

さて、慣用色名を調べるには? 

慣用色名、特に伝統色名に関する書籍が
結構出ているので、これらが参考になります。
色名の由来がしっかりと解説されているものは
読み物としても楽しめます。

もっと手軽に調べたいなら、携帯アプリがおすすめです。



私が使っているのは
「色彩ヘルパー」
というアプリです。
カメラで写した色のデータが
表示されます。

この写真は、
右側の円の中央部分にあたる
花びらの黄色を測定したもので、
左上の枠の中の一番上に
「やまぶきいろ(山吹色)」と
慣用色名が表示されています。






また、違うページでは
主な色の一覧も見られます。

ある色を選んで、
右側の「>」で展開すれば、
その色の詳細なデータが
見られます。




















最後に注意点を2点。

・慣用色名が示す色には少々幅がある場合があります。 
 あの本とこの本とでは「桜色」が微妙に違う!
 なんてことは珍しくありません。あまり神経質にならず、
 大体の色のイメージをつかんでいただければOKです。 

・ただし、検定試験においては「JISの慣用色名」が対象ですので、
 テキストに表示された色をピンポイントに覚えてください。


これからの季節は自然の彩りがどんどん変化します。
移り変わる風景の中で慣用色名を探してみるのもいいですね。





2019年3月3日日曜日

どこかエスニックな香りのある三色配色~「彼が愛したケーキ職人」


ご覧下さって
ありがとうございます。

色彩講師・カラーリストの
千葉真須美です。


先週行われた
アカデミー賞授賞式では、
賞レースの行方に加え
美しいドレスの数々も
見どころでしたね。

(今年は特に ゴールド、
 パープル系、ピンク系が
 目を惹きました。)

さて、
アカデミー賞受賞作品を
後回しにして、こちらの
作品を観てきました。


「彼が愛したケーキ職人」です。

上の画像は日本公開用のポスターです。
このポスターをパッと見て
どのような作品をイメージしましたか?

ベースカラーがパンや焼き菓子を連想させる
美味しそうな色ですよね。
私はフランスかベルギー辺りが舞台の
ちょっとロマンチックな
大人のラブストーリーかな?と思いました。

ところが、主な舞台は中東のイスラエルで、
事故で無くなったある男性の奥さんと、
彼の恋人のケーキ職人(男性!)の
ちょっと悲しいしみじみとした物語でした。
ポスターの色から受けるイメージとは少々違いました。

それはさておき、
この映画で印象的だったのが
街並み、インテリア、ファッションに見られた
ターコイズブルー・白・レンガ色 です。










例えば、街並みを映し出した時の
レンガ色の屋根、白い壁、ターコイズブルーの窓枠。
ポスター中央の写真にも レンガ色の壁と、
レンガ色と同系色のカーディガン、
ターコイズブルーと同系のインナーが見られます。

ターコイズブルーはトルコ石(ターコイズ)の色、
レンガ色は赤土の色で、この二色の組み合わせからは
エスニックなイメージが得られます。
そこに白の明るさが加わった三色配色です。

これに似た配色の イタリア国旗の三色、
フランス国旗の三色と比べてみるとどうでしょう?










この2つのカジュアルさ、スポーティーさに比べて、
やはりどこか民族的な雰囲気を感じますね。

イスラエルらしい美しさと言える
三色配色であると感じました。




2019年2月24日日曜日

カラーセンス(色彩力)を磨く! その3~ 色を組み合わせてみる

photo by Masumi Chiba

ご覧下さって
ありがとうございます。

カラーリスト・
色彩講師の
千葉真須美 です。


あっという間に
もうすぐ3月!

そういえば
心なしか陽射しが
より明るく、暖かく
なってきたように
感じます。

陽射しが変わると
色の見え方も
微妙に変化します。

季節の変わり目は、
周りの景色の色の
変化にも目を向けて
いたいですね。


さて、ポツリポツリと掲載している
「カラーセンス(色彩力)を磨く!」シリーズ、
今回は手軽にできる色彩力アップ法の3つ目で
 色を組み合わせてみる という方法です。

ここで大事なのは、
 頭で考えるのではなく 実際にやってみる 
ということです。

実験と思って、
さまざまな組み合わせを試してみてください。
今まで試したことの無い組み合わせが意外にステキで
目から鱗が落ちることが少なくありません。

洋服のトップスとボトムスで、
合わないと思っていた色合わせで試しに着てみたら
意外にマッチした -なんて経験はありませんか?

頭の中で想像するだけでは
過去に経験した配色の範囲を超えることが難しいのです。

ファッションやメイクで、インテリアで、
ぬり絵で、花束や寄せ植えで、… と、
色を組み合わせるという作業をする場合には
とりあえずいろいろ試してみる。

それがあなたの配色の引き出しを
増やすことにつながります。


【関連記事】
カラーセンス(色彩力)を磨く! その1 ~ 色を観察する





2019年2月17日日曜日

白と黒で描かれた世界 ~ 映画「女王陛下のお気に入り」


ご覧下さって
ありがとうございます。
カラーリスト・色彩講師の
千葉真須美 です。


今年のアカデミー賞で
作品賞、主演・助演女優賞、
衣装デザイン賞、美術賞など
9部門でノミネートされている
「女王陛下のお気に入り」
観に行きました。

ストーリーはもちろんのこと、
18世紀初頭のイングランドの
宮廷が舞台ということで、
ファッションやインテリアも
大変楽しみにしていた作品です。


主な登場人物は女王と、女王の側近である侯爵夫人、
そしての女王の寵愛を勝ち得ようとする侍女の
3人の女性です。

色彩豊かな豪華な衣装の数々を想像していたら、
3人の衣装は 白と黒のモノトーン ばかり。
とても意外でした。

しかし、色数が限られていることで布地の質感、
レースやリボン、ギャザーといった装飾の
繊細さがよく伝わっています。
中でも 光を受けた部分にだけ現れる
黒いドレスの見事な織り柄が
なんともゴージャスで美しかったです。

そして、白と黒という配色から
洗練されたスタイリッシュな感覚と共に、
女王の孤独や冷たい人間関係なども
表現されていたように思います。

また、議会のシーンでは
2つの派閥が赤い衣装と青い衣装に分けられ、
両者の対立関係が明確になっていました。

室内装飾は豪華ながらも彩度を抑えた重厚な色調です。
窓から差し込む光と影の部分の明暗が強調されて
ここでも白と黒のイメージを感じました。

ストーリーにも、
一見華やかに見える宮廷とその裏に潜む野望や陰謀、
宮廷の贅沢な暮らしやフランスとの戦争と
その陰で重い税を課せられ生活に苦しむ国民という
光と影 の図式が描かれていて、
白と黒 の印象が強く残った作品でした。




2019年2月10日日曜日

カラーセンス(色彩力)を磨く! その2 ~ 好きな色を集める

好きな配色を集めて (by Masumi Chiba)


ご覧下さってありがとうございます。
カラーリスト・色彩講師の 千葉真須美 です。

前々回の記事(最後の「関連記事」をご覧ください)に引き続き、
手軽にできる色彩力アップ法 その2 です。

あなたが「この色、いいな!・好きだな!」
と感じた色を集めてみましょう。
ファッションやインテリア、街角スナップなど何でもOKです。
できれば単色よりも配色(複数の色の組合せ)で。

上の写真はずいぶんと昔(10年以上前)に
私がスクラップしたものの一部です。
このように雑誌やカタログを切り貼りしてもいいですし、
写真に撮って集めるという手段もありますね。
Pinterest を使ってみるのも面白そうです。 

この方法は何に効果があるかと言いますと…

1つ目は、 色をよく見る という点です。

普段の生活の中で 私たちはたくさんの色を見ています。
しかし、意識を向けてしっかり見てはいないですよね?

色を集める時には、それを選ぶかどうか判断するために
自然と色や配色に注意して対象物を見るようになります。
これによって色を見る目が鍛えられます。

2つ目は、 自分の好みが明確になります

自分が選んだものをあらためて眺めてみると、
好む色や配色の傾向が解ります。
もし選んだ色がさまざまで傾向がつかめないという方が
いらっしゃいましたら、それは幅広い色・配色を好むという
一つの傾向です。

この「好みの傾向」は、言い替えると
あなたの個性であり、あなたなりの色の基準です。
自分自身で知っておくのに越したことはありません。

また、ファッションに限定して集めると
ワードローブ選びの参考にもなりますね。

自分が楽しめる方法で
気軽に試してみていただければと思います。


 【関連記事】
カラーセンス(色彩力)を磨く! その1 ~ 色を観察する



2019年2月3日日曜日

表情の異なる5つの白で広がる世界 ~ハン・ガン著「すべての、白いものたちの」


photo by Masumi Chiba


ご覧下さってありがとうございます。
カラーリストの 千葉真須美です。


書店に並ぶ本の中に「色」という文字、
あるいは 色の名前 を見つけると、
単行本でも雑誌でも思わず手に取ってしまいます。
そして「ジャケ買い」ならぬ「タイトル買い」をすることも…。

ハン・ガンさんの短編集「すべての、白いものたちの」
タイトルに惹かれて手を伸ばしたら… ビックリ!

この本のページには 5色 の紙が使用されています。
このような作りの本は初めて見ました。

どの色もごく淡いトーンで
写真のように並ぶと色の違いがハッキリと判りますが、
1色だけで見たら「白」と捉えそうな色ばかりです。

そして、こんなに微妙な違いの色でも、
ページをめくって色が切り替わる瞬間は
まるで世界が変わるような新鮮な感覚です。

うぶぎ、ゆき、白い犬、戦争で廃墟となった街 など
本文に綴られたさまざまな白いものたちと、
かすかに表情の違う 5つの白いページ。
色の効果で白の世界がますます広がります。

白いものは数あれど同じ白は一つも無い、
-そんなことを伝えているようにも感じました。

作品自体も素晴らしいですし、
ずっと大切に持っていたい一冊です。

今日は色を巧みに使った素敵な本のご紹介でした。

(装丁は佐々木暁さん)


photo by Masumi Chiba



2019年1月27日日曜日

カラーセンス(色彩力)を磨く! その1 ~ 色を観察する

photo by Masumi Chiba

ご覧くださって
ありがとうございます。

仙台在住のカラーリスト
千葉真須美です。


前回の記事 では、
効率良く 確かな 色彩力を
身につけるための学習方法
をご紹介しました。

その他にも、普段の生活の
中でできる 色彩力を磨く
ためのちょっとした方法が
いくつかあります。

今日はその中の一つを取り
上げたいと思います。




色彩力を磨く方法の一つ、
それは 色をよく観察する ことです。

自然の風景や動植物、
街中で目にした商品や広告など
何でもかまいません。

一つの色を じーっと見て 分析してみましょう

例えば、商店街のショーウインドーで
赤いネクタイを見かけたとします。

「あ、赤いネクタイだ!」で終わらせず、
どんな赤なのか を注意深く見てみます。

「赤」と認識される色は一色ではありません。

橙色に近い暖かみのある赤もあれば、
赤紫に近い涼しげな赤もあります。

明るい赤もあれば、 暗い赤もあります。

鮮やかで派手な赤もあれば、 深みのある赤もある。

その他、ピンクに近い柔らかい赤、強い赤 等々
さまざまな「赤」が存在します。

素材によっても色の見え方は変わります。
シルクであれば輝くような光沢があるし、
ニットなら網目の凹凸で陰影が生じます。

どのような色か、どのように見えるのかを観察して、
その色が持つ微妙な色のニュアンスを捉える。
これが色彩力を磨く方法の一つです。

色をよく見れば 見るほど、その経験によって
色を見る目 が養われます。

早速明日から試してみてくださいね。




2019年1月20日日曜日

確かな色彩力を身につけるには?~色彩力アップのための学習法~

Photo by Masumi Chiba


ご覧くださってありがとうございます。
仙台在住のカラーリスト 千葉真須美です。

今回は「確かな色彩力を身に付けたい!」という方のために
効率良く 確実に 色彩力を身につける学習方法をご紹介します。 

色彩力は次のような段階でレベルアップします。 

1. 色彩理論を知る・理解できる
2. 対象物の色彩効果や配色目的が理解できる
3. 効果的な配色ができる

そして、各段階に到達するためには
次のような学習が必要となります。

(1)  テキストで色彩理論(色のなりたち、色彩効果、
   カラーイメージ、配色法など)を学ぶ

(2)  アート作品、広告など身の回りの色を観察し、
   色彩効果や配色目的について考察する

(3)  (1)と(2)に基づいて実際に配色練習を行う

(1) のテキストによる学びで 色の「りくつ」が解ると、
(2) として、例えば、商品や広告に目を向けた時に
「この商品はビビッドカラーで目を引いている」、
「この広告はブルー系で涼しげなイメージを表現している」
などと「どうしてこの色が選ばれたのか?」という
色使いの理由が見えてきます。

そして、肝心なのが (3) の練習です。
効果的な配色ができるようになるためには
色を組み合わせる練習を繰り返すことが必要です。

具体的には、カラーカード、ぬり絵、PCのペイントソフトなど
手軽なツールを用いて、

・(1)で学んだ配色理論を実際に試してみる
・素敵だと感じる色合わせを真似してみる
・今までに行ったことの無い色合わせを実験的に試してみる 

など、試行錯誤しながら何度も配色を行ってみてください。
できればカラーカード(配色カード)の使用がおすすめです。

最初のうちは練習の効果が感じられないかもしれません。
しかし、この練習無しで色を使えるようになることは
おそらく無理でしょう。私の身近にも
「検定試験には合格したけれど実際の配色は苦手」
という方がたくさんいらっしゃいます。

この状況は「英語」とよく似ています。
単語や文法を勉強して、聞く・読むはある程度できるし、
TOEICテストなどでも高い点が取れる。
けれど、英会話は苦手 という方が多いですよね。

そこで英会話力を手に入れるため、 英会話レッスンを受けたり、
何度も声に出して練習したり、中には留学したりと、
みなさん実践のための練習をしていらっしゃいます。

同様に、
配色ができるようになるには配色の練習が必要です

私自身もある時期に毎日30~1時間の配色練習を行いました。
繰り返すうちにスムーズな色選びができるようになります。
練習用ツールでの配色に慣れてきたら、ファッション、メイク、
インテリアなど身近なところで実践していくのもいいですね。

繰り返しますが、

理論を学ぶ → 見て考える → 配色練習をする

この流れで取り組めば、
確かな色彩力を身に付けることができます。



2019年1月13日日曜日

「色のセンスが無い」という方へ

Photo by Masumi Chiba


ご覧くださって ありがとうございます。
カラーリストの千葉真須美です。

新年がスタートし早くも2週間が過ぎようとしています。
「今年は色の勉強を始めたい!」
「今年はカラーの資格を取りたい!」
という目標をお持ちの方もいらっしゃることと思います。

そんな方はもちろん、
「色に関心がある」「色を楽しみたい」という方々にも
色の情報や色彩力アップのためのヒントを
ご提供していきたいと思っています。

ところで、時々
「私、色のセンスが無いんです。」
-と、おっしゃる方がいらっしゃいます。

「センスが有る・無い」
会話の中でこのような表現をすることがありますが、
「色のセンス」
言い替えると「色を上手に扱うことができる力」
(私はこれを「色彩力」と呼んでいます)は、
「有る・無い」というよりも、
「身に付けたか・これから身に付けるか」、
あるいは「磨いたか・これから磨くか」と
捉える方が適しています。

中には生まれながらに色彩感覚の鋭い方も
いらっしゃるかもしれません。
しかし、色彩力は一般的に 経験 や 学習(知識)によって
培われたり磨かれたりするものです。

例えば、
・豊かな自然、美しい街並みの中の色に目を向ける、
・絵画や手芸、写真など趣味を通して色に触れる、
・色の成り立ちや組合せ(配色)について学んでみる など、
日ごろから色と接したり色に関心を持っていたりすれば、
色彩力はおのずとアップします。

色のセンス=色彩力 は、
「有る・無し」ではなく、
「身に付けたか・これから身に付けるか」、
「磨いたか・これから磨くか」です。
積極的に色と向き合ってみませんか?

次回は色彩力アップのための方法を
もう少し具体的にご紹介したいと思います。


2019年1月3日木曜日

2019年のイメージカラーはどんな色?

Photo by Masumi Chiba

新年あけましておめでとうございます。  


仙台を拠点にカラーアドバイザー・色彩講師として
活動中の 千葉真須美 です。

新しい年がスタートしました。
今年は新元号への移行や消費税率UPなど、
何かと変化の年になりそうです。

みなさまは 2019年をどんな年にしたいですか?

イメージを色に置き換えてみませんか?

暖かい暖色系か、クールな寒色系か?
明るい色合いか、深みのある色合いか?
鮮やかな色合いか、スモーキーな色合いか?

心に浮かんだイメージを色で描いていくのは、
ことばを選ぶことよりも表現の幅が広がります。

色は「ちょっとだけ赤み寄りに」とか
「もう少し明るくして優しい感じに」などと、
微妙な調整が可能ですので、正しく「十人十色」の
イメージカラーが出来上がることでしょう。

因みに、私の 2019年イメージカラーは
明るくて優しい黄み寄りのオレンジ色 で、
ちょうど上の写真のモザイクのような色です。
この色のように明るく暖かな気持ちで
一年を過ごしたいと思っています。

みなさまが思い描いたイメージ通りの一年となりますよう、
心よりお祈りしております。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。