ご覧くださって、ありがとうございます。
カラーリスト・色彩講師の千葉真須美 です。
さて、先月の参議院選挙に引き続き、
仙台では今月市議会議員選挙が行われます。
16日の告示を前に候補者のポスター用掲示板が
街のありこちで設置されました。
じつは、この選挙ポスターからも
色を学ぶことができるのです。
例えば、次の2つのポイントで
各ポスターを観察してみましょう。
その1 色彩効果をチェック
・どの色が目立つか?
・文字が見やすい配色は?
その2 カラーイメージをチェック
・その色からどんなイメージを連想するか?
・そのイメージは候補者に合っているか?
具体的に先の参議院選挙宮城選挙区での
3人の候補者のポスターを例にしてみると…
その1 色彩効果をチェック
最も目を引くのは石垣さんの朱色ではないでしょうか。
白が背景の場合、
誘目性(目を引き付ける度合い)が高いのは
赤、黄、黄赤(オレンジ)の順番です。
石垣さんの朱色は赤に近いので、
お隣の三宅さんの黄色より若干目立っていると感じます。
文字が最も読みやすいのは
白文字+ネイビーの背景 の愛知さん。
文字と地(背景)の明度の差が大きいと、
可読性(文字の読みやすさ)が高くなります。
その2 カラーイメージをチェック
大接戦だった石垣さん、愛知さんを比較すると…。
石垣さんの明るいグリーンは
フレッシュでナチュラルなイメージです。
石垣さんが新人であることと、
生活者の目線であることを伝えていると思います。
そして、朱色は前向きさや親しみやすさを感じさせます。
愛知さんのネイビーは、
誠実さや知性、信頼感と共に高級感・本物感のある色。
与党自民党所属で当選3回の実績を持つ
愛知さんの自信が感じられる色合いです。
そこに赤のアクセントで
やる気・情熱をプラスしていますね。
このように、選挙ポスターからも色は学べます。
特に色のお勉強をされている方は、
色彩の活用例としてポスターデザインを
捉えてみてはいかがでしょうか。