2019年8月12日月曜日

選挙ポスターから 色彩効果やカラーイメージを学ぶ


ご覧くださって、ありがとうございます。
カラーリスト・色彩講師の千葉真須美 です。

さて、先月の参議院選挙に引き続き、
仙台では今月市議会議員選挙が行われます。
16日の告示を前に候補者のポスター用掲示板が
街のありこちで設置されました。

じつは、この選挙ポスターからも
色を学ぶことができるのです。
例えば、次の2つのポイントで
各ポスターを観察してみましょう。

その1 色彩効果をチェック

・どの色が目立つか?
・文字が見やすい配色は?

その2 カラーイメージをチェック

・その色からどんなイメージを連想するか?
・そのイメージは候補者に合っているか?


具体的に先の参議院選挙宮城選挙区での
3人の候補者のポスターを例にしてみると…












その1 色彩効果をチェック

 最も目を引くのは石垣さんの朱色ではないでしょうか。
 白が背景の場合、
 誘目性(目を引き付ける度合い)が高いのは
 赤、黄、黄赤(オレンジ)の順番です。
 石垣さんの朱色は赤に近いので、
 お隣の三宅さんの黄色より若干目立っていると感じます。

 文字が最も読みやすいのは
 白文字+ネイビーの背景 の愛知さん。
 文字と地(背景)の明度の差が大きいと、
 可読性(文字の読みやすさ)が高くなります。


その2 カラーイメージをチェック

 大接戦だった石垣さん、愛知さんを比較すると…。

 石垣さんの明るいグリーンは
 フレッシュでナチュラルなイメージです。
 石垣さんが新人であることと、
 生活者の目線であることを伝えていると思います。
 そして、朱色は前向きさや親しみやすさを感じさせます。

 愛知さんのネイビーは、
 誠実さや知性、信頼感と共に高級感・本物感のある色。
 与党自民党所属で当選3回の実績を持つ
 愛知さんの自信が感じられる色合いです。
 そこに赤のアクセントで
 やる気・情熱をプラスしていますね。
 
 
このように、選挙ポスターからも色は学べます。
特に色のお勉強をされている方は、
色彩の活用例としてポスターデザインを
捉えてみてはいかがでしょうか。