![]() |
| photo by Masumi Chiba |
今回はカラーカード(配色カード)を取り上げます。
(追記 2025年11月)
「新配色カード199a」は2024年にリニューアルされ、表紙デザインの変更の他、新たにCMYK値とsRGBがインデックスに記載されました。
カードの構成そのものは、この記事でご紹介する内容と変わりありません。
■ カラーカードとはどんなもの?
1、カラーカード(配色カード)の概要
カラーカードの正式名は、日本色研「新配色カード199a」で、お値段は1,375円(税込) です。*2025年11月現在
プラスチックケース入りで、書店や画材屋さんで販売されているほか、amazonやネット書店でも購入可能です。
このカードには、赤、青、黄…といった色名が記載されていません。
カードの裏面にプリントされている記号(写真のカードでは dp4 )が色を表しています。
2、色を示す記号の読み取り方
まずは、色の基本のおさらいと共に、カード裏の記号の読み取り方をご説明します。
・色の三要素とトーン
色は、色相(色み)、明度(明るさ)、彩度(鮮やかさ)の3つの要素によって成り立っています。また、明度と彩度の組合せを トーン といいます。
トーンは、明度と彩度の段階の組み合わせですから、トーンと色相で色を表示することができます。
・アルファベットはトーン、数字は色相を表す
カラーカードの裏の記号は、この トーンと色相 を表しています。アルファベット=トーン、 数字=色相 です。
ですから、写真のカードに記されているdp4は、dpがトーンを、4が色相を示していることになりますね。
次に、それぞれの数字が示す色相と、それぞれのアルファベットが示すトーンについて、解説します。
3、色相番号と色相環
・各数字が示す色相
色彩検定等で採用されているPCCS(日本色研配色体系)では、色相を24に分割して1~24までの番号で表しています。
この番号を「色相番号」と言い、それぞれの番号(=色相番号)が示す色相名は次の通りです。
| 1 紫みの赤 | 13 青みの緑 |
| 2 赤 | 14 青緑 |
| 3 黄みの赤 | 15 青緑 |
| 4 赤みのだいだい | 16 緑みの青 |
| 5 だいだい | 17 青 |
| 6 黄みのだいだい | 18 青 |
| 7 赤みの黄 | 19 紫みの青 |
| 8 黄 | 20 青紫 |
| 9 緑みの黄 | 21 青みの紫 |
| 10 黄緑 | 22 紫 |
| 11 黄みの緑 | 23 赤みの紫 |
| 12 緑 | 24 赤紫 |
カードに記載された数字はこの番号を示しています。2番なら赤、8番なら黄です。
(*青緑と青は、これ以上分けられないため数字が2つ存在しています。)
・色相環
ちなみに、色相を並べて円にしたものを色相環といいます。
図の色相環では24色のうち偶数番号の色だけが表されています。
偶数で最初の数字である2番の赤は時計の9時の位置にあり、時計回りで数字が増えていき、8時の位置=24番の赤紫で終わるという順番です。
4、アルファベットが示すトーン
トーンは前述の通り明度と彩度の組み合わせで、明度と彩度の関係は下のトーンマップのように表されます。
それぞれの円の中央に記されているのがトーンの名前と記号(略号)で、次の12種類です。
| v | ビビッドトーン *純色 |
| b | ブライトトーン |
| s | ストロングトーン |
| dp | ディープトーン |
| lt | ライトトーン |
| sf | ソフトトーン |
| d | ダルトーン |
| dk | ダークトーン |
| p | ペールトーン |
| ltg | ライトグレイッシュトーン |
| g | グレイッシュトーン |
| dkg | ダークグレイッシュトーン |
色相番号とトーンの記号から先ほどのdp4を読み取ると、ディープトーンの赤みのだいだいであることが分かります。
dp4は、上の画像の色です。
アルファベットや数字がたくさん出てきて最初は慣れないかもしれませんが、色と合わせて見ているうちに頭に入っていきますので、ご心配なく。
【カラーカード(配色カード)の使い方①/全3回】カードの記号の読み取り方(色相・トーン)
■ 関連記事
▶ カラーカード(配色カード)の使い方|②カードの構成(トーン・並び)
▶ カラーカード(配色カード)の使い方|③カードの活用法(配色練習に活かす)





