2019年4月7日日曜日

カラーカード(配色カード)の使い方|①カードの記号の読み取り方(色相・トーン)

扇形に広げたカラーカード(配色カード)
photo by Masumi Chiba

今回はカラーカード(配色カード)を取り上げます。

(追記 2025年11月)

「新配色カード199a」は2024年にリニューアルされ、表紙デザインの変更の他、新たにCMYK値とsRGBがインデックスに記載されました。

カードの構成そのものは、この記事でご紹介する内容と変わりありません。


■ カラーカードとはどんなもの?


1、カラーカード(配色カード)の概要


カラーカード(配色カード)の表紙の写真

カラーカードの正式名は、日本色研「新配色カード199a」で、お値段は1,375円(税込) です。*2025年11月現在

プラスチックケース入りで、書店や画材屋さんで販売されているほか、amazonやネット書店でも購入可能です。


カラーカード(配色カード)の裏面の写真

このカードには、赤、青、黄…といった色名が記載されていません。

カードの裏面にプリントされている記号(写真のカードでは dp4 )が色を表しています。


2、色を示す記号の読み取り方

まずは、色の基本のおさらいと共に、カード裏の記号の読み取り方をご説明します。


・色の三要素とトーン

色は、色相(色み)、明度(明るさ)、彩度(鮮やかさ)の3つの要素によって成り立っています。また、明度と彩度の組合せを トーン といいます。

トーンは、明度と彩度の段階の組み合わせですから、トーンと色相で色を表示することができます


・アルファベットはトーン、数字は色相を表す

カラーカードの裏の記号は、この トーンと色相 を表しています。アルファベット=トーン、 数字=色相 です。

ですから、写真のカードに記されているdp4は、dpがトーンを、4が色相を示していることになりますね。

次に、それぞれの数字が示す色相と、それぞれのアルファベットが示すトーンについて、解説します。


3、色相番号と色相環


・各数字が示す色相

色彩検定等で採用されているPCCS(日本色研配色体系)では、色相を24に分割して1~24までの番号で表しています。

この番号を「色相番号」と言い、それぞれの番号(=色相番号)が示す色相名は次の通りです。


 1 紫みの赤13 青みの緑
 2 赤14 青緑
 3 黄みの赤15 青緑
 4 赤みのだいだい16 緑みの青
 5 だいだい17 青
 6 黄みのだいだい18 青
 7 赤みの黄19 紫みの青
 8 黄20 青紫
 9 緑みの黄21 青みの紫
10 黄緑22 紫
11 黄みの緑23 赤みの紫
12 緑24 赤紫

カードに記載された数字はこの番号を示しています。2番なら赤、8番なら黄です。

(*青緑と青は、これ以上分けられないため数字が2つ存在しています。)


・色相環

ちなみに、色相を並べて円にしたものを色相環といいます。

図の色相環では24色のうち偶数番号の色だけが表されています。


12色相を環状に並べた色相環

偶数で最初の数字である2番の赤は時計の9時の位置にあり、時計回りで数字が増えていき、8時の位置=24番の赤紫で終わるという順番です。


4、アルファベットが示すトーン

トーンは前述の通り明度と彩度の組み合わせで、明度と彩度の関係は下のトーンマップのように表されます。


トーンの明度・彩度を示すトーンマップ

それぞれの円の中央に記されているのがトーンの名前と記号(略号)で、次の12種類です。


vビビッドトーン *純色
bブライトトーン
sストロングトーン
dpディープトーン
ltライトトーン
sfソフトトーン
dダルトーン
dkダークトーン
pペールトーン
ltgライトグレイッシュトーン
gグレイッシュトーン
dkgダークグレイッシュトーン

色相番号とトーンの記号から先ほどのdp4を読み取ると、ディープトーンの赤みのだいだいであることが分かります。


dp4のカラーカード(配色カード)

dp4は、上の画像の色です。

アルファベットや数字がたくさん出てきて最初は慣れないかもしれませんが、色と合わせて見ているうちに頭に入っていきますので、ご心配なく。

【カラーカード(配色カード)の使い方①/全3回】カードの記号の読み取り方(色相・トーン)


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