photo by Masumi Chiba |
ご覧くださって、ありがとうございます。
カラーリスト・色彩講師の千葉真須美 です。
梅雨の季節をイメージさせる色は?
私は「紫」だと思っているのですが、
みなさまはいかがでしょう?
紫の 高貴さ、神秘性、多様性
紫は古くから高貴な色とされ、
日本では最高位の色・天皇を象徴する色です。
先日 日本流行色協会が発表した「令和 慶祝カラー」にも
紫系の「菫(すみれ)」が含まれていました。
さて、紫を色の温度感という視点で見ると、
暖かさを感じる 暖色 と、涼しさを感じる 寒色 の
中間に位置する 中性色 で、温度感の無い色です。
しかし、同じ紫系でも、
寒色の青に近い 青紫 と 暖色の赤に近い 赤紫 では
温度感の差が結構あります。
それに伴い、受ける印象の幅も広いと感じます。
photo by Masumi Chiba |
カラーイメージで捉えると
紫は神秘的なイメージや、
ミステリアスさ、そして
少々複雑な感じもあります。
絵の具で赤と青を混ぜると、
紫色ができますよね?
つまり、紫は
赤の情熱的なイメージと
青の冷静なイメージの、
対照的な二つの要素を含んで
いるため、先に挙げたような
イメージが生じるのでは
ないでしょうか。
ところで、色鉛筆 に注目してみると、
日本製の色鉛筆は海外の物より
紫のカラーバリエーションが豊富です。
ということは、日本人は紫が好きで、
紫に対して細やかな感覚を持っていると思われます。
和の雰囲気、寒くも暖かくもない、ちょっと複雑…
これらのイメージや性質から、
紫は梅雨の季節に合う色だと私は思っています。
photo by Masumi Chiba |
【画像の花と花の色】
・上 紫露草
(紫に近い)
・中 紫陽花
(薄い青紫)
・下 紫陽花
(赤紫に近い)