2019年6月9日日曜日

【色の話】紫の心理的作用とイメージ

雨に濡れた紫露草の写真
紫露草(紫) photo by Masumi Chiba

梅雨の季節と聞いて、あなたはどんな色をイメージしますか?

私は「紫」を連想します。

今回は紫色を取り上げ、カラーイメージを中心にご紹介します。


■ 高貴さ、神秘性、多様性

・紫の高貴さと温度感

紫は古くから高貴な色とされ、日本では最高位の色・天皇を象徴する色です。先日 日本流行色協会が発表した「令和 慶祝カラー」にも紫系の「菫(すみれ)」が含まれていました。

さて、紫を色の温度感という視点で見ると、暖かさを感じる暖色と、涼しさを感じる寒色の中間に位置する中性色で、温度感の感じない色です。

しかし、同じ紫系でも、寒色の青に近い青紫と、暖色の赤に近い赤紫では、温度感の差が結構あります。それに伴い、受ける印象の幅も広いと感じます。


淡い青紫色をした紫陽花の写真
紫陽花(淡い青紫) photo by Masumi Chiba

・紫のカラーイメージ

カラーイメージで捉えると、紫は神秘的なイメージや、ミステリアスな雰囲気、そして少々複雑な感じもあります。

絵の具で赤と青を混ぜると、紫になりますよね?

つまり紫は、赤の情熱的なイメージと青の冷静なイメージの、対照的な二つの要素を含んでいるため、先に挙げたようなイメージが生じると考えられます。


赤みの紫色をした紫陽花の写真
紫陽花(赤みの紫) photo by Masumi Chiba

・日本人は紫が好き?

ところで、色鉛筆 に注目してみると、日本製の色鉛筆は海外の物より紫のカラーバリエーションが豊富です。

ということは、日本人は紫が好きで、紫に対して細やかな感覚を持っているのでしょう。

和の雰囲気、寒くも暖かくもない、ちょっと複雑…、これらのイメージや性質から、紫は梅雨の季節に合う色だと私は思っています。