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| Photo by Masumi Chiba |
カラーセンス(色彩力)を磨くシリーズ、今回は「④慣用色名に強くなる」です。
■ 慣用色名で色をより深く楽しむ
・色名の由来を知って、色の捉え方を深める
慣用色名 とは、自然や物などに由来する色名のうち広く一般に通用するようになった色名のことです。 自然や物などに由来する ことから、色のイメージが具体的に伝わります。
例えば「桜色」。この色名から桜の花びらのような淡いピンク色がすぐに思い浮かびます。
これが「淡いピンク色」などと表現すると、淡さの程度がいま一つ不明ですが、「桜色」ならその幅がぐっと狭まります。それに言葉の響きも素敵ですね。
慣用色名を意識することは、
・「桜色」と「紅梅色」の色の差はどれくらいだろう?
・「若竹色」と「老竹色」- 確かに若い竹と年を経た竹では こんな色の違いがあるなぁ…
なんて、色の捉え方が繊細になったり深まったりする きっかけになると思います。
慣用色名の中で古くから伝統的に使われている色名を 伝統色名 といいます。
上の写真は、トンボ鉛筆「色辞典 IROJITEN」では それぞれの色が伝統色名表示されていて、とても風流ですし色名の勉強にもなります。
・慣用色名を調べるには?
慣用色名、特に伝統色名に関する書籍が結構出ているので、これらが参考になります。色名の由来がしっかりと解説されているものは、読み物としても楽しめます。
もっと手軽に調べたいなら、スマホアプリがおすすめです。
私が使っているのは 「色彩ヘルパー」という アプリです。 カメラで写した色のデータが 上の画像のように表示されます。
この画像は、右側の円の中央部分にあたる 花びらの黄色を測定したもので、左上の枠の中の一番上に「やまぶきいろ(山吹色)」と慣用色名が表示されています。
また、違うページでは 主な色の一覧も見られます。
ある色を選んで、 右側の「>」で展開すれば、 その色の詳細なデータが見られます。
・慣用色名に関する注意点
最後に慣用色名に関する注意点を2つお伝えします。
・慣用色名が示す色には少々幅がある場合があります。あの本とこの本とでは「桜色」が微妙に違う!-などということは珍しくありません。あまり神経質にならず、大体の色のイメージをつかんでいただければOKです。
・ただし、検定試験においては「JISの慣用色名」が基準となりますので、 テキストに表示された色をピンポイントに覚えてください。
身近な物や街中で、あるいは自然の中で 慣用色名を探してみるのもいいですね。
【カラーセンス(色彩力)の磨き方④/全6回】慣用色名に強くなる
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