2019年3月10日日曜日

カラーセンス(色彩力)を磨く!その4~慣用色名に強くなる

カラーセンスを磨く
Photo by Masumi Chiba

ご覧下さってありがとうございます。
カラーリスト・色彩講師の 千葉真須美です。

「カラーセンス(色彩力)を磨く!」シリーズ、
今回は「その4~慣用色名に強くなる」です。



色名の由来を知って、色をより深く楽しむ


慣用色名 とは、自然や物などに由来する色名のうち
広く一般に通用するようになった色名のことです。

例えば「桜色」。この色名から桜の花びらのような
淡いピンク色がすぐに思い浮かびますよね?

慣用色名は 自然や物などに由来する ため
色のイメージが具体的に伝わります。
「淡いピンク色」では淡さの程度がいま一つ不明ですが、
「桜色」ならその幅がぐっと狭まります。
それに言葉の響きも素敵ですね。

慣用色名を意識することは、
-「桜色」と「紅梅色」の色の差はどれくらいだろう?
-「若竹色」と「老竹色」- 確かに若い竹と年を経た竹では
  こんな色の違いがあるなぁ…
なんて、色の捉え方が繊細になったり深まったりする
きっかけになると思います。

慣用色名の中で古くから伝統的に使われている色名を
伝統色名 といいます。
上の写真の トンボ鉛筆 色辞典IROJITEN では
それぞれの色が伝統色名表示されていて、
なんとも風流ですし色名の勉強にもなります。



慣用色名を調べるには?


慣用色名、特に伝統色名に関する書籍が
結構出ているので、これらが参考になります。
色名の由来がしっかりと解説されているものは
読み物としても楽しめます。

もっと手軽に調べたいなら、携帯アプリがおすすめです。



私が使っているのは
「色彩ヘルパー」という
アプリです。
カメラで写した色のデータが
表示されます。

この写真は、
右側の円の中央部分にあたる
花びらの黄色を測定したもので、
左上の枠の中の一番上に
「やまぶきいろ(山吹色)」と
慣用色名が表示されています。







また、違うページでは
主な色の一覧も見られます。

ある色を選んで、
右側の「>」で展開すれば、
その色の詳細なデータが見られます。
















最後に注意点を2つ。

・慣用色名が示す色には少々幅がある場合があります。
 あの本とこの本とでは「桜色」が微妙に違う!
 なんてことは珍しくありません。あまり神経質にならず、
 大体の色のイメージをつかんでいただければOKです。

・ただし、検定試験においては「JISの慣用色名」が対象ですので、
 テキストに表示された色をピンポイントに覚えてください。

身近な物や街中で、あるいは自然の中で
慣用色名を探してみるのもいいですね。


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