前回の記事では、エスニックカラーとスパイシーカラーの特徴と違いをご紹介しました。
※前回の記事はこちらからどうぞ
▶ エスニックカラーとは?スパイシーカラーとの違い
今回は、これらの色の特徴をAIが画像生成でどのように表現するかを実験します。まず、エスニックカラーについて試してみました。
実験の内容
AIがエスニックカラー配色にどのような色を選ぶか、つまりAIがエスニックカラーの特徴をどのように捉えているかを検証します。
・実験方法
AIに私が作成した画像(線画)をアップロードし、描かれたパーツをエスニックカラーで配色するように指示します。
使用したのは下の図です。背景と4つの四角形で、計5色の配色となります。これは、背景をメインカラー、大きな四角2つをサブカラー、小さな四角2つをアクセントカラーとする構成で、AIの色の構成力も試すことができます。
また、AIの配色傾向を掴むため、実験を2回行いました。
・プロンプト(AIへの指示)
このブログでは、過去にAIに色を指定する画像生成実験を行っています。その際に気づいたのが、AIは色だけでなく、描く物、柄や素材感、陰影など、さまざまな技法で画を表現しようとする傾向があることです。
これらを排除し、純粋に配色のみをAIに考えさせるよう、AIに与えるプロンプト(指示)には次の条件を加えました。
- 色数は5色
- 背景をメインカラーとする
- 四角形はそれぞれベタ塗りの単色
- グラデーションなし
- テクスチャなし
- 陰影なし
- 図形の数や配置は変更しない
・使用するAI
今回の実験では、Gemini、Copilot、Adobe Firefly の3ツールを使用しました。
実験結果
実験の結果は次の通りです。
・1回目の実験結果
3ツールとも色相は橙系の茶色がメインカラーです。サブカラーとアクセントカラーは、赤系、黄色系、緑系、青系とカラフルな色相で構成しています。
色調は中~高彩度、中~低明度の落ち着いた色が中心となっています。
Adobe Fireflyの生成画像はプロンプトの指示が反映されず、背景に白い部分が残っていました。そのため、2回目のプロンプトには「背景色をメインカラーにおきかえること」という一文を加えることにしました。
・2回目の実験結果
2回目は、面白いことにメインカラーが分かれました。Geminiは1回目と同じく茶色(橙系)ですが、Copilotはベージュ(黄色系)、Adobe Fireflyは青系です。
しかし、使われている色を見ると、赤系、橙系、黄色系、緑系、青系の5色で、1回目とほぼ同じ組み合わせでした。色の組み合わせは共通していても、色の面積比が異なるため、異なる印象を与えています。
色調は1回目よりもやや明るめに表現されました。
AIが捉えるエスニックの共通点
この2回の実験で、AIによるエスニックカラー配色には次のような特徴が見られました。
- Gemini、Copilot、Adobe Fireflyの3ツールとも、5色を赤系、橙系、黄色系、緑系、青系で構成している。
- 色相はカラフルながら、派手さは控えめで落ち着いた色調が中心である。
- 色構成はそのままに、面積比を変えることでバリエーションを生んでいる。
私自身はアフリカンカラーやターコイズなど、もっと鮮やかな色調を予想していたので、少々意外な結果でしたが、どれもエスニックの雰囲気が伝わってくる配色だと思いました。
次回は、AIはスパイシーカラーをどう配色するかを実験します。エスニックカラーとの違いをどのように表現されるか、大変楽しみです。


