2017年5月16日火曜日

大人の塗り絵|全体チェックで色のまとまりを整え、完成度を高める

ウサギとカラフルな花の大人の塗り絵作品
colored by Masumi Chiba

今回は、最新の塗り絵作品のご紹介とともに、塗り絵の仕上げについて取り上げます。


■ パーツごとに塗り進める

前回の白雪姫の魔女では、途中経過を示した画像のとおり、最初に薄く色を置いてから、それをどんどん深めていきました。

今回ご紹介する「Desert Dreams」という塗り絵本からの作品は、下の画像のとおり
ウサギ(のような動物)の背景 → ウサギの顔 → 花 → ウサギの胴体 と、
パーツごとに仕上げていく塗り方をしました。


ウサギの塗り絵を背景・顔・花などパーツごとに塗り進めた途中経過画像
colored by Masumi Chiba

途中経過を見比べると、手順の違いがお分かりいただけると思います。


■ 全体のカラーチェックをお忘れなく!

さて、今回のようにパーツごとに仕上げる場合、特に注意したいのが全体のバランスです。全てのパーツに色が入り、完成!-と終了するその前に、全体のカラーチェックをしてみましょう。

塗っている間は、その部分に集中してしまい、全体が見えにくくなっています。

塗り終わった後、少し離れて全体を眺めてみると、「ここの色がちょっと薄いかな?」あるいは反対に「ここが目立ちすぎる!?」などと、それまで気づかなかった点が見えてくることが少なくありません。

その点を調整すれば、作品の完成度がよりアップします。


・スマホでの全体チェックがおすすめ

私の場合は、さらにスマホで写真を撮り、画像で全体をチェックします。この方法だと作品を客観的に見やすいですし、ブログやSNSなどにアップした際の見え方も確認できます。画像にすると、肌色などの淡い色は飛んでしまいがちなので、画像で色が分かるように、色を足すなどの調整を行っています。

メイクやファッションを鏡で確認するように、仕上げ前のひと手間として全体を見直してみてください。色調が一段と整います。



2017年5月9日火曜日

大人の塗り絵|水彩色鉛筆で描くディズニー塗り絵 ~ 濁色でつくるダークな世界

水彩色鉛筆でディズニー塗り絵の魔女を塗った塗り絵作品
colored by Masumi Chiba

前回の記事 に引き続き、今回も水彩色鉛筆を使用した大人のぬり絵をご紹介します。


■ 水彩色鉛筆で塗ったディズニー塗り絵

水彩色鉛筆作品の2作目が完成しました。「大人ディズニー 素敵なぬり絵レッスンブック」より、白雪姫の継母(魔女)です。
完成までの経過を画像でまとめてみました。


水彩色鉛筆でディズニー塗り絵の魔女を塗る途中経過の画像
colored by Masumi Chiba

・慣れない水彩色鉛筆に悪戦苦闘

この作品は途中でギブアップしようかと思うほど、大変苦労しました。何が大変だったかというと、

1 細部を水筆でぼかすこと
2 水筆を使用した際の色ムラ

この2つです。

1は主にいばらの蔓の部分です。小さな棘の周りは色鉛筆で塗る時も神経を使いましたが、水筆でなぞるのはそれ以上に注意と根気が必要でした。

2は洋服や背景です。色の濃淡や、色みの変化を滑らかに表現したいと思いましたが、水筆でぼかしたらムラになってしまい、結局何度も重ね塗りしてカバーすることになりました。


・水彩色鉛筆で上手く塗るには?

細かい部分には極細の筆を、ある程度広い部分には中位〜太めの筆を使うなど、筆を選ぶことが一つの方法だと思います。

そして、グラデーションの表現には、筆使いの技術や慣れが必要だと感じました。

また、考え方を変えて、水彩色鉛筆の特性を活かすような線画を選ぶのが一番かもしれません。


■ 濁色でダークなイメージに

ところで、この作品では、継母や毒りんごの妖しくダークな雰囲気を出すために意識的に濁色を取り入れました。例えば、りんごの周りの薄い黄緑色の部分は、黄緑色にグレーを加えています。

濁色とは、純色にグレーを加えた濁りのある色です。これに対し、濁りの無い澄んだ色を清色といいます。

濁色は清色よりも落ち着いた感じや、重たく沈んだ感じ、どこか翳りのある雰囲気などを感じさせます。

表現したいイメージに合わせて、清色・濁色を使い分けるのも効果的な手法です。


2017年5月4日木曜日

大人の塗り絵|水彩色鉛筆に初挑戦!発色の魅力と使い心地

水彩色鉛筆で塗ったディズニー塗り絵
colored by Masumi Chiba

今回は、初めて水彩色鉛筆を使用してみた感想です。


■ コンテスト入賞記念で水彩色鉛筆を購入

先日「中村佑介ぬりえブック『COLOR ME』第一回ぬりえコンテスト」に入賞した記念に、自分へのプレゼントとして 水彩色鉛筆 を購入しました。

初めての水彩色鉛筆、それがこちらです!


水彩色鉛筆120色セットの写真(ファーバーカステル)
Photo by Masumi Chiba

ファーバーカステル社のアルブレヒト デューラー水彩色鉛筆で、大奮発の120色セットです!

なんだか使うのが惜しくて、しばらくは眺めて楽しんでいましたが、思い切って試してみたのが一番上の作品です。


■ 水彩色鉛筆の使用感と色の魅力

・色鮮やかな発色

使い勝手が分からず、とりあえず普通に塗ってから水を含ませた筆でなぞってみると、色鉛筆の粒子が溶けてなめらかな質感になるだけでなく、驚くほど発色が良くなりました。

色によって差はありますが、水無しの時より 彩度(色の鮮やかさ)が2~3段階上がったように感じます。この鮮やかな発色は水彩色鉛筆の大きな魅力でしょうね。

その一方で、必要以上に鮮やかすぎないよう、鮮やかさが増すことを念頭に置いて色を選んだり、塗り方を加減するなど、ちょっとした工夫が必要かもしれません。

水無し・水ありの色の変化が分かるように、カラーチャートを作っておくのも良さそうです。


・写真写りも良い

それから、水彩色鉛筆作品は写真写りがとても良いです。

色鉛筆作品の写真を撮ると、色が飛んでしまうこともあるのですが、水彩色鉛筆作品は実物に近い鮮やかさでしっかり写るようです。SNSに向きそうですね。

初めて水彩色鉛筆を使った感想はこんなところですが、これからまた気付いた点などがあれば、ぬり絵作品と共にご紹介したいと思います。


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