colored by Masumi Chiba |
ご覧くださって、ありがとうございます。
カラーリスト・色彩講師の千葉真須美 です。
前回の記事 に引き続き、今回も 水彩色鉛筆 での
大人のぬり絵(コロリアージュ)についてです。
先日、水彩色鉛筆作品の2作目が完成しました。
「大人ディズニー 素敵なぬり絵レッスンブック」より、
白雪姫の継母(魔女)です。
完成までの経過を画像でまとめてみました。
慣れない水彩色鉛筆に悪戦苦闘
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この作品は途中でギブアップしようかと考えるほど
大変苦労しました。
何が大変だったかというと、
1 細部を水筆でぼかすこと
2 水筆を使用した際の色ムラ
この2つです。
1 は主にいばらの蔓の部分です。
小さな棘の周りは色鉛筆でも神経を使いましたが、
水筆でなぞるのはそれ以上に注意と根気が必要でした。
2 は洋服や背景です。
色の濃淡や、色みの変化を滑らかに表現したいと思いましたが、
水筆でぼかしたらひどいムラができてしまい、
結局何度も重ね塗りしてカバーすることに。
細かい線画で描かれた作品や、グラデーション表現には、
ある程度の筆使いの技術や慣れが必要だと感じました。
私の場合、もっと経験が必要だと思います。
濁色を使って、ダークなイメージに
ところで、この作品では、
継母や毒りんごの妖しくダークな雰囲気を出すために
意識的に「濁色」を用いました。
濁色とは、純色にグレーを加えたくすんだ色いです。
これに対し、濁りの無い澄んだ色を「清色」といいます。
りんごの周りの黄緑色にもグレーが入っているのが
お分かりいただけるでしょうか?
濁色は清色よりもおとなしくて落ち着いた感じ、
あるいは どこか翳りのある感じや、複雑な感じを与えます。
表現したいイメージに合わせて、
清色・濁色を使い分けるのも効果的な手法です。