2019年6月30日日曜日

元気が出る色・ビタミンカラーとは?

ビタミンカラーを象徴する赤いトマトと緑のレタス
photo by Masumi Chiba

なんとなく元気が出なかったり、気持ちがモヤモヤするときは、意識的に元気な色を取り入れるのがおすすめです。


■ ビタミンカラーとは?

「元気な色」と聞いて真っ先に思い浮かぶのはビタミンカラーです

ビタミンカラーとは柑橘系のフルーツ=レモン、オレンジ、ライム などをイメージさせる黄色、橙色、黄緑色を中心とし、トマトやりんごの赤、野菜の緑など、明るく鮮やかな色調の色です。

ビタミンが豊富な野菜やフルーツの色であることから、このようなネーミングになりました。

ビタミンカラーの赤、オレンジ、黄色の3つのパプリカ
photo by Masumi Chiba

■ ビタミンカラーの効果

ビタミンカラーは暖色が中心ですので、血圧や心拍数を上げたり、食欲を増進させる効果があります。

見る人に活力を与えて、前向きな気持ちにしてくれる色でもあります。

ビタミンカラーの食べ物を取り入れる、ビタミンカラーの花をお部屋に飾る、ビタミンカラーの服や小物を身につける…と、 生活の中にビタミンカラーを積極的に取り入れてみましょう。色が「元気」を運んでくれますよ!




2019年6月23日日曜日

カラーセンス(色彩力)の磨き方|⑥ 色の分量・配置に注目

カラフルなデザインのスナック菓子の袋が並んだ写真
photo by Masumi Chiba

「カラーセンス(色彩力)の磨き方」シリーズ⑥です。


■ 色の分量・配置が変わると、受ける印象も変わる


・色合わせだけでなく、分量や配置も重要

素敵なファッションやインテリア、あるいは美しい絵画や写真、映像などを見た時 「あぁ~、〇〇色と〇〇色の組み合わせが綺麗!」などと、色の組み合わせ方にだけ注目してしまう事はありませんか?

もちろん、配色(=複数の色を組み合わせること)では 「どの色と、どの色を組合せるか?」という 色選びが大変重要です。

しかし、実際はそれだけではありません。色選びの他にも大切なポイントがあります。 それは、それぞれの色の分量配置です。


・色の分量や配置を変化させた実例

下の図のピンクとブルーの2色配色をご覧ください。


ピンクとブルーの比率を比較した長方形の図
ピンクとブルーの割合を変化させる

同じ2色の組み合わせでも、色の分量の割合が変わると受ける印象(イメージ)も違ってきます。

分量が多い色(左はピンク、右はブルー)のイメージが、より強く伝わりますね。


ピンクとブルーの位置(上下)が逆転した長方形の図
ピンクとブルーの上下を変える

こちらは、2色の分量は同じですが、上下の位置が入れ替わっています。

左側はブルーが下になっています。ブルーはピンクよりも明度が低く、より重く感じるため、安定した印象を与えています。

右側はピンクよりも重く感じるブルーが上です。そのため、不安定さや、そこから生じる動的な印象を与えています。

・ファッションにも応用可能

上の例のように色の分量や配置が全体の印象に与える影響は少なくありません。

このような効果の応用例として、ファッションカラーを考えてみましょう。

2つの色で、トップとボトムを構成するとします。

・長袖のトップ + 膝上丈のボトム
・半袖のトップ + 膝上丈のボトム
・半袖のトップ + 足首までのボトム など

アイテムごとに面積が異なるので、より大きい面積を占める色のイメージが伝わりやすくなります。

また、2つの色をトップ・ボトムの どちらに配置するかでも印象が変わります。

このように、色選びに加え、色の分量のバランスや配置も、カラーコーディネートの重要な要素です。

日頃から 物や写真などのビジュアルを目にした際、 色の分量や配置にも注意して観察してみましょう。

きっと、色を見る目がより深くなるはずです。

【カラーセンス(色彩力)の磨き方⑥/全6回】色の分量・配置に注目


■ 関連記事

カラーセンス(色彩力)の磨き方|① 色を観察する
カラーセンス(色彩力)の磨き方|② 好きな色を集める
カラーセンス(色彩力)の磨き方|③ 色を組み合わせてみる
カラーセンス(色彩力)の磨き方|④ 慣用色名に強くなる
カラーセンス(色彩力)の磨き方|⑤ 基準となる色を確認する

カラーコーディネート講座(基礎・実践)の一覧はこちら



2019年6月9日日曜日

【色の話】紫の心理的作用とイメージ

雨に濡れた紫露草の写真
紫露草(紫) photo by Masumi Chiba

梅雨の季節と聞いて、あなたはどんな色をイメージしますか?

私は「紫」を連想します。

今回は紫色を取り上げ、カラーイメージを中心にご紹介します。


■ 高貴さ、神秘性、多様性

・紫の高貴さと温度感

紫は古くから高貴な色とされ、日本では最高位の色・天皇を象徴する色です。先日 日本流行色協会が発表した「令和 慶祝カラー」にも紫系の「菫(すみれ)」が含まれていました。

さて、紫を色の温度感という視点で見ると、暖かさを感じる暖色と、涼しさを感じる寒色の中間に位置する中性色で、温度感の感じない色です。

しかし、同じ紫系でも、寒色の青に近い青紫と、暖色の赤に近い赤紫では、温度感の差が結構あります。それに伴い、受ける印象の幅も広いと感じます。


淡い青紫色をした紫陽花の写真
紫陽花(淡い青紫) photo by Masumi Chiba

・紫のカラーイメージ

カラーイメージで捉えると、紫は神秘的なイメージや、ミステリアスな雰囲気、そして少々複雑な感じもあります。

絵の具で赤と青を混ぜると、紫になりますよね?

つまり紫は、赤の情熱的なイメージと青の冷静なイメージの、対照的な二つの要素を含んでいるため、先に挙げたようなイメージが生じると考えられます。


赤みの紫色をした紫陽花の写真
紫陽花(赤みの紫) photo by Masumi Chiba

・日本人は紫が好き?

ところで、色鉛筆 に注目してみると、日本製の色鉛筆は海外の物より紫のカラーバリエーションが豊富です。

ということは、日本人は紫が好きで、紫に対して細やかな感覚を持っているのでしょう。

和の雰囲気、寒くも暖かくもない、ちょっと複雑…、これらのイメージや性質から、紫は梅雨の季節に合う色だと私は思っています。




2019年6月2日日曜日

「世界の名作絵本原画がやってきた!」|原画で感じるトーンの力

展覧会「世界の名作絵本原画が やってきた!」ポスター表面の画像

前回の記事では、函館旅行で見つけた色をご紹介しました。今回は、この旅の途中に建ち寄った展覧会「世界の名作絵本原画がやってきた!」のご報告です。

会場は、有名な観光スポット・五稜郭のすぐお隣に位置する北海道立函館美術館です。


■ 繊細な色彩を伝える原画の魅力

「はらぺこあおむし」のエリック・カールさん、「ムーミン」シリーズのトーベ・ヤンソンさんをはじめ、世界の絵本作家による個性豊かな作品の数々が展示され、色とりどりの華やかな展覧会でした。

やはり原画は美しい!

原画と一緒に製本化された印刷版も展示されていて、比較すると、原画の色の繊細さ・色の幅の広さが一目で分かります。微妙な色の変化と、淡い色はより淡く、暗い色はより暗く目で捉えられます。

逆にいうと、印刷では色の変化が単純化されたり、発色の範囲が狭かったりするということかもしれません。

もう一点、強く印象に残ったのは、色のトーンによるインパクトです。

作品は水彩画、油彩画、版画などさまざまな技法で描かれ、線やタッチに作者独自の個性が見られます。しかし、パッと見た瞬間に受ける印象は、色のトーンによるところが大きいと感じました。


展覧会「世界の名作絵本原画が やってきた!」ポスター裏面

上の画像はこの展覧会のチラシの裏面ですが、紹介されている作品を見ると、鮮やかなトーンの元気で楽しいイメージ、ダークトーンの怪しげな雰囲気など、トーンからイメージが伝わってきます。

「何色と何色を合わせるか?」という細部の配色よりも、作品全体の色のトーンが物語の世界観を感覚的に強く伝えていることが、この画像からも分かると思います。作品世界を描くとき、どんなトーンで描くかが重要なポイントであるようです。

今度絵本を手にする機会があれば、物語のイメージと絵の色のトーンとの関連性に注目して読んでみたいと思っています。