2019年1月27日日曜日

カラーセンス(色彩力)の磨き方|① 色を観察する

赤を基調としたネクタイがショーウィンドウにディスプレイされた画像
photo by Masumi Chiba

前回の記事「確かな色彩力を身につける学習法」 では、効率良く確かな色彩力を身につけるための学習方法をご紹介しました。

その他にも、普段の生活の中でできる 色彩力を磨く ための方法がいくつかあります。

今日はその中の一つを取り上げたいと思います。


■ 観察で、色を見る目は養われる


・「赤」と言っても、さまざまな色がある

色彩力を磨く方法の一つ、それは 色をよく観察する ことです。

自然の風景や動植物、街中で目にした商品や広告など、何でもかまいません。一つの色をじーっと見て、分析してみましょう。

例えば、上の画像のような街角のショーウインドーで、赤いネクタイを見かけたとします。

「あ、赤いネクタイだ!」で終わらせず、どんな赤なのか を注意深く見てみます。

「赤」と認識される色は一色ではありません。

橙色に近い暖かみのある赤もあれば、赤紫に近い涼しげな赤もあります。
明るい赤もあれば、暗い赤もあります。
鮮やかで派手な赤もあれば、深みのある赤もあるなど、さまざまな「赤」が存在します。

また、素材によっても色の見え方は変わります。

シルクであれば輝くような光沢があるし、ニットなら網目の凹凸で陰影が生じます。

どのような色か、どのように見えるのかを観察して、その色が持つ微妙な色のニュアンスを捉える。これが色彩力を磨く方法の一つです。

色をよく見れば見るほど、その経験によって 色を見る目 が養われます。

【カラーセンス(色彩力)の磨き方①/全6回】色を観察する


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2019年1月20日日曜日

確かな色彩力を身につける学習法

配色練習のワークシートとカラーカードを並べた写真
Photo by Masumi Chiba

今回は「確かな色彩力を身に付けたい!」という方のために、効率良く、確実に 色彩力を身につける学習方法をご紹介します。


■ 段階を踏んだ学習で、色彩力をものにする

・色彩力はこのようにレベルアップする

色彩力は次のような段階でレベルアップします。

1. 色彩理論を知る・理解する
2. 対象物の色彩効果や配色目的が理解できる
3. 効果的な配色ができる

そして、各段階に到達するためには次のような学習が必要です。

(1) テキストで色彩理論(色のなりたち、色彩効果、カラーイメージ、配色法など)を学ぶ
(2) アート作品、広告など身の回りの色を観察し、色彩効果や配色目的について考察する
(3) (1)と(2)に基づいて実際に配色練習を行う

(1) のテキストによる学びで色の「りくつ」が解ると、(2) として例えば商品や広告に目を向けた時に、
「この商品はビビッドカラーで目を引いている」、
「この広告はブルー系で涼しげなイメージを表現している」
などと「どうしてこの色が選ばれたのか?」という色使いのポイントが掴めるようになります。

そして、肝心なのが (3) の練習です。効果的な配色ができるようになるためには、(1)(2)をもとにアウトプットを繰り返すことが必要です。


・色彩力レベルアップのための練習法

具体的には、カラーカード、ぬり絵、PCのペイントソフトなど手軽なツールを用いて、

・(1)で学んだ配色理論を実際に試してみる
・素敵だと感じる色合わせを真似してみる
・今までに行ったことの無い色合わせを実験的に試してみる

など、試行錯誤しながら何度も配色を行ってみてください。

できればカラーカード(配色カード)の使用がおすすめです。

最初のうちは練習の効果が感じられないかもしれません。

しかし、この練習無しで色を使えるようになることはおそらく無理でしょう。

「検定試験には合格したけれど実際の配色は苦手」という方がたくさんいらっしゃいます。

それは、アウトプットの練習が足りないためです。

配色ができるようになるには配色の練習が必要です

私自身もある時期に毎日30~1時間の配色練習を行いました。

繰り返すうちに、スムーズな色選びができるようになってきていることを、自分でも感じました。

練習用ツールでの配色に慣れてきたら、ファッション、メイク、インテリアなど身近なところで実践していくのもいいですね。

繰り返しますが、

理論を学ぶ → 見て考える → 配色練習をする

この流れで取り組めば、確かな色彩力を身に付けることができます。


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2019年1月13日日曜日

「色のセンスが無い」という方へ

カラフルな手袋が並んだ売り場のディスプレイ写真
Photo by Masumi Chiba

当ブログでは、「色の勉強を始めたい」「カラーの資格を取りたい!」という方はもちろん、「色に関心がある」「色を楽しみたい」という方々にも、色の情報や色彩力アップのためのヒントをご提供しています。


■ 色のセンスは磨くもの

・色のセンスが「ある・なし」とはどういうこと?

たまに「私、色のセンスが無いんです。」-と、おっしゃる方がいらっしゃいます。

「センスが有る・無い」会話の中でこのような表現をすることがありますが、「色のセンス」、言い替えると「色を上手に扱うことができる力」(私はこれを「色彩力」と呼んでいます)は、「有る・無い」というよりも、「身に付けたか・これから身に付けるか」、あるいは「磨いたか・これから磨くか」と捉える方が適しています。

中には生まれながらに色彩感覚の鋭い方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、色彩力は一般的に経験や学習(知識)によって培われたり磨かれたりするものです。

・色彩力を身に着けること、磨くことが大切

例えば、
・豊かな自然、美しい街並みの中の色に目を向ける、
・絵画や手芸、写真など趣味を通して色に触れる、
・色の成り立ちや組合せ(配色)について学んでみる など、
日ごろから色と接したり色に関心を持っていたりすれば、色彩力はおのずとアップします。

色のセンス=色彩力 は、「有る・無し」ではなく、「身に付けたか・これから身に付けるか」、「磨いたか・これから磨くか」です。

積極的に色と向き合ってみませんか?


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