ご覧いただき、ありがとうございます。カラーリストの千葉真須美です。
シリーズ「AIに色は伝わるか?」、第2回目は「人気色・ピンクとみずいろの色合いは?」というテーマで、ピンクとみずいろをチェックします。
ピンクとみずいろは、好感度の高い色で、好きな色ランキングの上位に入ることが多い色です。 この2色をAIはどのように表現するでしょうか?
■ 実験概要
- 使用したAIは ChatGPT、Gemini、Copilot の3種類です。
- それぞれに同じプロンプトを入力し、生成された画像を比較します。
- この実験は、AIに優劣をつけるものではなく、特徴比較を目的としています。
■ プロンプト
今回は次のプロンプトで3つのAIに画像生成を指示しました。
「次の画像を1000×750ピクセルで、描いてください。
色違いのテディベアが2体並んで座っている。左側はピンク色、右側はみずいろで、正面から見たところ。」
■ 生成された画像の比較
【ChatGPT】
→ 全体的に明るめの色調。ピンクは少々黄み寄りの色合い。
【Gemini】
→ ピンクのトーンが明るいが、色相は基準色に最も近い。みずいろも基準に近い色合い。
【Copilot】
→ 2色とも黄みに寄っている。ピンクはやや明るめ。
※ 下の画像のJIS規格による「ピンク」、「みずいろ」を基準として比較しています。
■ 気づきと感想
(気づいたこと)
① 3つとも基準色に近い色合いである。
② どの画像もピンクはJISのピンクよりも明るい色である。
③ Geminiは、前回の本の画像と同様に、光の明暗による演出が特徴的。
上記の②、ピンクが明るい点ついては、その理由として次の2つが考えられます。
・AIがピンクは基準色よりも明るい色であると認識している
・基準のピンクとみずいろを比べると、みずいろの方が明るいので、それに合わせてAIがピンクを明るく調整している。
また、この2色、―特にピンクは、薄い色から濃い色まで幅があるので、3つの色に差があるだろうと予想していましたが、結果はそれほど色のバラつきがありませんでした。
AIへのピンクとみずいろの色の指定は、あまり心配する必要がなさそうです。
次回は、色彩検定受験者が学ぶPCCSの色の表示がAIに伝わるかどうかを実験します。
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