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| photo by Masumi Chiba |
春先に目にする自然の彩りに心がワクワクしたり、胸が高鳴るような感覚を覚えたりしたことはありませんか?秋の紅葉も色鮮やかな美しさを見せてくれますが、春の色の方が人の心をより大きく動かすように感じます。
春の色はなぜ人の心を動かすのか。その理由について考えてみたところ、色のトーン変化の大きさに行き着きました。
夏から秋、冬から春で、色はどう変わる?
夏から秋へ、そして冬から春へ、自然の色の変化を見てみると、次のような特徴が挙げられます。
・夏から秋へ、色は色相を中心に変化する
秋の色と言えば、真っ先に思い浮かぶのが紅葉ではないでしょうか。木々の色は、夏の深い緑から、秋の鮮やかな赤、黄色、橙などへ大きく変化します。
この変化は、色相の変化で捉えると大きく変わっていますが、トーンに着目すると下の図の通りあまり変わっていません。
・冬から春へ、色のトーンは大きくジャンプする
春の到来を感じさせる色は、白梅や雪柳の白、桜の花の淡いピンク、福寿草や菜の花の黄色、チューリップの赤、そして新緑の黄緑と多彩です。
冬枯れの明るいグレーからこれらの色へと移り変わる様子を見ると、色相の変化だけでなく、色のトーンが大きく変わっていることに気づきます。
トーンの変化が心を動かす?
このように、季節変わりの色の変化をトーンで捉えると、夏から秋は変化が小さく、冬から春は変化の幅が大きいことが分かります。特に冬の無彩色から春のビビッドトーンまで彩度(鮮やかさ)が大きくジャンプする点は春色の特徴と言えます。
このトーンの変化が、人々の心を高揚させる大きな要因になっているのではないでしょうか。
色の変化と心の動きに目を向けてみる
秋と春の色の変化を比較することで、冬から春にかけて生じる色のトーン変化の大きさに、人の心が動かされるのではないかという考えに至りました。
もちろん、トーン以外に、秋の鮮やかで深い色合いに比べ、春の色は明るく澄んだ色が多いことなどにも、気持ちを明るくする効果があるのでしょう。いずれにせよ、色には人の心を動かす力があると思います。
新しい季節を迎える時期、植物や空など自然の色の変化を眺めながら、それを目にしたときの自分の心の動きにも目を向けてみると、色と心の関係に新たな気付きがあるかもしれません。そして、その気付きは、より素敵な暮らしのヒントになりそうです。
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