2015年8月6日木曜日

カラーコーディネート|基本③-1 色の三属性〈明度〉

光の当たる花と日陰の花。明度の違いが印象を変える自然のコントラスト
Photo by Masumi Chiba

「カラーコーディネート講座」 の続きです。
今回は、色を構成する3つの要素(色の三属性)の2つめ、明度 についてご説明します。


色の三属性その2・ 明度

明度 とは、色の明るさの度合いです。色が明るい場合は「明度が高い」、暗い場合には「明度が低い」と表現します。

全ての色の中で、最も明るい色は白、反対に最も暗い色は黒です。ですから、白に近づけば近づくほど色は明るくなりますし、黒に近づけば近づくほど暗い色になっていきます。

この明度は、次の2つの色彩効果に大きく関わっています。


1、配色による メリハリ感・きわだち感

前に登場した色相や、後でご説明する彩度を用いてメリハリ感・きわだち感を作ることも可能です。

しかし、明度を使うのが最も効果的です。隣り合う色の明度差を大きくすることで、メリハリ感・きわだち感が非常に強くなります。

例えば、ネイビーブルーのスーツを着る時は、ライトブルーのシャツよりも真っ白なシャツの方が、明るさの差が大きくなり、メリハリ感が強まります。
その結果、よりキリリッ!とした印象になります。

また、文書や資料の文字の読みやすさ、図形の見えやすさも、明度によるきわだち感でコントロールできます。

この場合は、対象となる文字や図形の色と、背景の色との明度差を大きくします。
すると、文字や図形がきわだち、認識しやすくなります。

明度差が最大になるのは、最も明るい色=白と、最も暗い色=黒の組み合わせです。普段よく目にする 白地+黒文字 は、文字が最も見えやすい組み合わせなのです。

*ただし、パソコンのモニターなど光を発するものでの白地+黒文字は、眼への刺激が強く感じられます。そこで、ウェブサイトなどでは、白地+ ダークグレー の文字で明度差を少々抑えた方が見やすくなります。

続く2つ目は次回の記事で解説します。


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