2026年3月14日土曜日

【AI × 色】AIは「エスニックカラー」をどう配色するか?

前回の記事では、エスニックカラーとスパイシーカラーの特徴と違いをご紹介しました。

※前回の記事はこちらからどうぞ
エスニックカラーとは?スパイシーカラーとの違い

今回は、これらの色の特徴をAIが画像生成でどのように表現するかを実験します。まず、エスニックカラーについて試してみました。


実験の内容

AIがエスニックカラー配色にどのような色を選ぶか、つまりAIがエスニックカラーの特徴をどのように捉えているかを検証します。


・実験方法

AIに私が作成した画像(線画)をアップロードし、描かれたパーツをエスニックカラーで配色するように指示します。

使用したのは下の図です。背景と4つの四角形で、計5色の配色となります。これは、背景をメインカラー、大きな四角2つをサブカラー、小さな四角2つをアクセントカラーとする構成で、AIの色の構成力も試すことができます。

また、AIの配色傾向を掴むため、実験を2回行いました。

エスニックカラー配色をAIで検証するための実験用線画。背景と4つの四角形で構成された配色テスト用の図

・プロンプト(AIへの指示)

このブログでは、過去にAIに色を指定する画像生成実験を行っています。その際に気づいたのが、AIは色だけでなく、描く物、柄や素材感、陰影など、さまざまな技法で画を表現しようとする傾向があることです。

これらを排除し、純粋に配色のみをAIに考えさせるよう、AIに与えるプロンプト(指示)には次の条件を加えました。

  • 色数は5色
  • 背景をメインカラーとする
  • 四角形はそれぞれベタ塗りの単色
  • グラデーションなし
  • テクスチャなし
  • 陰影なし
  • 図形の数や配置は変更しない

・使用するAI

今回の実験では、Gemini、Copilot、Adobe Firefly の3ツールを使用しました。


実験結果

実験の結果は次の通りです。


・1回目の実験結果


AIによるエスニックカラー配色の1回目の実験結果。Gemini、Copilot、Adobe Fireflyによる配色比較

3ツールとも色相は橙系の茶色がメインカラーです。サブカラーとアクセントカラーは、赤系、黄色系、緑系、青系とカラフルな色相で構成しています。

色調は中~高彩度、中~低明度の落ち着いた色が中心となっています。

Adobe Fireflyの生成画像はプロンプトの指示が反映されず、背景に白い部分が残っていました。そのため、2回目のプロンプトには「背景色をメインカラーにおきかえること」という一文を加えることにしました。


・2回目の実験結果

AIによるエスニックカラー配色の2回目の実験結果。3つのAIによる色構成と配色バランスの比較

2回目は、面白いことにメインカラーが分かれました。Geminiは1回目と同じく茶色(橙系)ですが、Copilotはベージュ(黄色系)、Adobe Fireflyは青系です。

しかし、使われている色を見ると、赤系、橙系、黄色系、緑系、青系の5色で、1回目とほぼ同じ組み合わせでした。色の組み合わせは共通していても、色の面積比が異なるため、異なる印象を与えています。

色調は1回目よりもやや明るめに表現されました。


AIが捉えるエスニックの共通点

この2回の実験で、AIによるエスニックカラー配色には次のような特徴が見られました。

  • Gemini、Copilot、Adobe Fireflyの3ツールとも、5色を赤系、橙系、黄色系、緑系、青系で構成している。
  • 色相はカラフルながら、派手さは控えめで落ち着いた色調が中心である。
  • 色構成はそのままに、面積比を変えることでバリエーションを生んでいる。

私自身はアフリカンカラーやターコイズなど、もっと鮮やかな色調を予想していたので、少々意外な結果でしたが、どれもエスニックの雰囲気が伝わってくる配色だと思いました。

次回は、AIはスパイシーカラーをどう配色するかを実験します。エスニックカラーとの違いをどのように表現されるか、大変楽しみです。


🔗 関連記事

「AIと色」記事一覧