2026年9月4日金曜日

食品パッケージは暖色が王道?~カルビー・モノクロ化への反応から考える

カルビーのモノクロパッケージとフルカラーパッケージ

以前の記事で、カルビー商品の一部がモノクロパッケージに切り替えられることについて取り上げました。その後、新パッケージの商品が店頭に並び、SNSではさまざまな反応が見られました。

今回は、実際の消費者の声をもとに、パッケージカラーの効果について考えてみたいと思います。

▶ 記事「カルビーのパッケージが2色に~色の役割を再確認する機会に」


売り場の反応は?

カルビーのモノクロパッケージについて、SNSでは、まず驚きの声があがりました。カラフルなお菓子売り場に突然モノクロパッケージが現れたのですから、驚きや違和感を覚えるのも無理はありません。

SNSへの投稿の中には、プロの漫画家やイラストレーターを含む購入者が、パッケージの余白に自分で絵を描いた画像もあり、この変化を楽しむ消費者の柔軟性や、応援ムードも感じられました。

その一方で、「想像以上に暗い」「食欲がうせる」などのネガティブな意見も少なくなく、「ポテトのお葬式」「葬儀チップス」といった表現まで登場しました。

私自身は、「シルバー+黒で、意外とカッコよさを感じるかもしれない」と予想していましたが、実際にスーパーの売り場で目にすると、想像よりも暗く沈んだ印象でした。

商品の売り上げは、当初は珍しさもあって伸びたものの、その後は減少が続いたと報じられています。価格上昇や内容量の減少に加え、色の変更がマイナスに働いたと分析する記事も見られました。


色による心理効果とイメージ効果

これらの反応から、色が与える心理効果やイメージ効果の大きさが再認識されたのではないでしょうか。


①色による心理効果

今回、モノクロに切り替えられたポテトチップスなどの本来のパッケージは、オレンジや赤といった鮮やかな暖色です。暖色は食欲を刺激する効果や、気分を高めることで行動を促す働きが認められています。

これとは逆に、暖色に囲まれたモノクロは、見る人に「食欲がうせる」という感覚を与えてしまったようです。

消費者が「美味しそう」「食べたい」と感じ、実際に商品を手に取るという行動への流れに、暖色が及ぼす影響は少なくなさそうです。


②色によるイメージ効果

一部の消費者が、モノクロパッケージからイメージしたのは「お葬式」でした。

日本では一般的に、弔事には白と黒を用います。そして、日本だけでなく諸外国においても、黒は「死」を象徴する場合があります。

モノクロパッケージから「お葬式」が連想されるのは、これらの色のイメージによるものでしょう。弔事の白と黒は、長い間日本人の生活文化として定着している色使いのため、影響も大きかったのではないかと思います。


色の効果を再認識

カルビーのモノクロパッケージは、表面のフルカラー印刷が再開され、7月下旬から新しいパッケージへ切り替えられています。店頭でカラフルな新パッケージを目にし、どこかホッとする気持ちになりました。

また、お菓子のパッケージは大半が暖色ですが、「定番」「ベタ」などと言われても、やはり暖色が「王道」なのだと感じました。

今回のパッケージカラーの変更は、色の効果をあらためて考える良い機会になりました。


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