以前の記事で、カルビー商品の一部がモノクロパッケージに切り替えられることについて取り上げました。その後、新パッケージの商品が店頭に並び、SNSではさまざまな反応が見られました。
今回は、実際の消費者の声をもとに、パッケージカラーの効果について考えてみたいと思います。
▶ 記事「カルビーのパッケージが2色に~色の役割を再確認する機会に」
売り場の反応は?
カルビーのモノクロパッケージについて、SNSでは、まず驚きの声があがりました。カラフルなお菓子売り場に突然モノクロパッケージが現れたのですから、驚きや違和感を覚えるのも無理はありません。
SNSへの投稿の中には、プロの漫画家やイラストレーターを含む購入者が、パッケージの余白に自分で絵を描いた画像もあり、この変化を楽しむ消費者の柔軟性や、応援ムードも感じられました。
その一方で、「想像以上に暗い」「食欲がうせる」などのネガティブな意見も少なくなく、「ポテトのお葬式」「葬儀チップス」といった表現まで登場しました。
私自身は、「シルバー+黒で、意外とカッコよさを感じるかもしれない」と予想していましたが、実際にスーパーの売り場で目にすると、想像よりも暗く沈んだ印象でした。
商品の売り上げは、当初は珍しさもあって伸びたものの、その後は減少が続いたと報じられています。価格上昇や内容量の減少に加え、色の変更がマイナスに働いたと分析する記事も見られました。
色による心理効果とイメージ効果
これらの反応から、色が与える心理効果やイメージ効果の大きさが再認識されたのではないでしょうか。
①色による心理効果
今回、モノクロに切り替えられたポテトチップスなどの本来のパッケージは、オレンジや赤といった鮮やかな暖色です。暖色は食欲を刺激する効果や、気分を高めることで行動を促す働きが認められています。
これとは逆に、暖色に囲まれたモノクロは、見る人に「食欲がうせる」という感覚を与えてしまったようです。
消費者が「美味しそう」「食べたい」と感じ、実際に商品を手に取るという行動への流れに、暖色が及ぼす影響は少なくなさそうです。
②色によるイメージ効果
一部の消費者が、モノクロパッケージからイメージしたのは「お葬式」でした。
日本では一般的に、弔事には白と黒を用います。そして、日本だけでなく諸外国においても、黒は「死」を象徴する場合があります。
モノクロパッケージから「お葬式」が連想されるのは、これらの色のイメージによるものでしょう。弔事の白と黒は、長い間日本人の生活文化として定着している色使いのため、影響も大きかったのではないかと思います。
色の効果を再認識
カルビーのモノクロパッケージは、表面のフルカラー印刷が再開され、7月下旬から新しいパッケージへ切り替えられています。店頭でカラフルな新パッケージを目にし、どこかホッとする気持ちになりました。
また、お菓子のパッケージは大半が暖色ですが、「定番」「ベタ」などと言われても、やはり暖色が「王道」なのだと感じました。
今回のパッケージカラーの変更は、色の効果をあらためて考える良い機会になりました。
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