先日、映画「ジョジョ・ラビット」を観て来ました。ジョジョと言っても「奇妙な」ジョジョではありません。第二次世界大戦下のドイツに暮らす10歳の少年の物語です。
イマジナリーフレンド(空想上の友人)はヒトラーというちょっと変わった少年ジョジョの成長を、個性的なキャラクターやブラックユーモアを交えながらも温かく描いた作品です。
この作品は内容の良さに加え、色彩も魅力的です。
■ 作品の世界観を伝える色彩
・優しい色合いの街並み
まず目を引くのは舞台となる小さな町の美しい街並み。「どこか見覚えが…。」と思ったら、ロケ地は以前に旅したチェコでした。(下の画像はチェコのチェスキークルムロフで撮影)
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| photo by Masumi Chiba |
画面に映し出される淡いピンクやイエローで彩られた中世的な街並みは、それだけでどこかファンタジックな雰囲気が漂います。さらにアールデコのインテリア、ファッションも素敵で、目立ちはしないけれど存在感のある色調です。ふと「グランド・ブダペスト・ホテル」を連想しましたが、こちらの方がシックです。
・緑色に成長するイメージを重ねて
このような色彩の中で私が最も注目したのはグリーンです。
ジョジョが訪れたキャンプ場の緑、母親役を演じたスカーレット・ヨハンソンのファッション、母子で自転車散歩するシーンの草の色、家のドア、インテリア等々。
画面の中の草木のグリーンは、太陽の光を浴びてきらきらと輝き、若々しい生命感を感じさせます。
インテリアやファッションのグリーンは、画面全体のアクセントとなるか、赤系の色の補色としてお互いの色を引き立てています。
私にはこれらのグリーンが、一歩大人に近づいたジョジョの成長を象徴しているように感じられました。
また、ネタバレになるので詳しくご説明しませんが、ストーリーの展開と共に画面の色彩、特に街並みの色合いが変化します。どのように色調が変化し、それらがどんな印象を与えているか、映画をご覧になる際は是非注目してください。
