2018年5月14日月曜日

しあわせな気持ちになれる色彩 ~ 映画「しあわせの絵の具」

ご覧くださって、
ありがとうございます。
カラーリストの 千葉真須美 です。

先日
「しあわせの絵の具
  愛を描く人 モード・ルイス」
という映画を観てきました。

特に注目していた作品というわけでは
なかったのですが
「人生は、
   美しい色であふれている。」
このキャッチコピーを見てしまったら、
観に行かないわけにはいきません!




陽の光を感じる暖かな色彩


主人公は「カナダで最も有名な画家」と呼ばれる
モード・ルイス という女性です。
若年性リウマチのため手足が不自由ながらも、
夫と二人、小さな家で質素に暮らす中で
絵を描き続けることが彼女の幸せです。

「うちの息子でも描ける」と
雑貨屋の主人に言われてしまう彼女の絵は、
どれも明るいトーンで伸びやかに描かれています。
絵画は「写実的=上手」と捉えがちですが、
彼女のように自分の世界を持っていることは
誰にも真似できない上手さなのだと思います。

真っ白な猫、真っ黒な猫、赤い屋根、色とりどりの花々…。
彼女の作品を見ていると、
カラフルな色彩に暖かい陽の光を感じ、
とても開放的で良い気分になります。
部屋に一枚欲しい!と思ってしまいました。

*モード・ルイスの作品は 映画公式サイト
 「Gallery」で見ることができます。

また、映画を観ていて、
映像全体の色のトーンを抑えていると感じました。
>
グレイッシュで静けさを漂わせる風景は、
二人の素朴な生活感を伝え、
同時に彼女の作品世界をより鮮やかに見せる
効果を生んでいると思います。

美しい風景と作品の数々を目にしながら、
幸せな気持ちになれる素敵な作品でした。