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AIは日々進化を遂げ、さまざまな職種や業務で活用の場が広がっています。AIの進化により、無くなっていく職業もあるのではないかと心配されているほどです。
では、カラーコーディネーターはどうなるのでしょうか?カラーコーディネターの仕事とAIについて、考えてみました。
カラーコーディネーターの仕事でAIができること
ChatGPTやGeminiなど一般的なAIが出来るカラー関連の業務として、主に次のものが挙げられます。
・色の分析:(例)画像をもとに、対象物の色や色彩効果などを分析
・色の提案:(例)配色案の作成、修正
・色見本の作成:(例)指定された色を画像として生成
いずれも驚くほど短時間で処理してしまうので、作業の効率が大幅に上がります。パーソナルカラーの分野では、顔の画像を撮影し、顔立ちや肌色を分析して、似合う髪型、ヘアカラー、メイクカラーなどを瞬時に画像で提案してくれるようなアプリがすでに使用されています。
AIが苦手なこと・問題点
AIが苦手なことや問題点としては、次のような点が挙げられます。
・質感に関わること:(例)肌の色は分析できても、ツヤや透明感を正確に捉えるのは難しい、手触りなどの感覚の評価
・コンサルティング:(例)クライアントとのやり取りの中で好みやライフスタイルなどを引き出すこと
・間違える可能性がある:(例)AIが出した答えが全て正しいとは限らない
AIに作業を指示する時、大変重要なのがプロンプト(指示する言葉・内容)です。プロンプトが的確でないと、不適切な分析結果や、誤った色の提案を出す場合があります。AIが苦手なこととして挙げた、質感やコンサルティング内容はプロンプトの条件に関わる要素ですので、AIに任せてしまうのは不安です。
例えば、パーソナルカラー診断では、カラーコーディネーターが直接お客様に接し、対話の中から得たお客様の個性や人柄も、診断の要素となります。そういった細やかな情報を取り入れる部分では、人間の感覚を通したきめ細やかな対応が求められます。
AIをカラーコーディネーターのアシスタントとして活用
現時点では、AIがカラーコーディネーターに取って代わることは難しいと考えています。
しかし、AIが強力なツールであることは間違いありません。AIによる色の分析をもとに人間がチェックするなど、AIを補助的な作業を行うアシスタントとして上手に活用することで効率化をはかり、その分業務の質を上げていくことができます。
そのためには、AIの作業を確認できる知識と能力がカラーコーディネーターには求められます。カラーコーディネーターとしてのスキルを高めることが、AIと上手く共存していく手段となるのではないでしょうか。
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