今回は、色の見え方に関する重要語句「誘目性」と「視認性」について実例を交えてご説明します。
■ ことばの意味と実例
・誘目性、視認性とは?
誘目性とは、目を引きつける性質のことで、目立ちやすさのことです。誘目性が高い色は、赤、橙、黄などの鮮やかな暖色です。
視認性は、文字や形が遠くからでもよく見える、あるいは見つけやすいといった見えやすさのことです。視認性は背景色との明度差に関係し、その差が大きいほど視認性が高くなります。
では、例として上の画像の看板を見てみましょう。(手前の看板は文字の一部にモザイク加工をしています)
・誘目性が高い例
この画像を見た時、目が行くのはどの看板でしょうか?
画像の中には左側(手前)に病院・薬局が4件並んだ看板と、右側(奥)に3枚の看板が見えます。
左側の看板は文字が大きく読みやすいので、無意識に読むという反応で目が行きがちですが、パッと見た瞬間に目に入って来るのは奥の赤い看板ではないでしょうか。
赤い看板は遠くにあって、面積もそれほど大きくないのに目を引きつけます。これが誘目性が高い例で、赤は誘目性が高い色ということになります。
・視認性が高い例
次は視認性です。左側の病院・薬局の看板は、白地に黒い文字がくっきりと描かれ、視認性抜群です。
続いて、看板の右端にある階の表示を比較してみましょう。(比較しやすいよう同じ配色を画像右側に作りました)
最も見えやすいのは、Bの黒文字+黄色い背景、続いてAの白文字+深い青の背景ですね。どちらも明度差の大きな組み合わせです。
では、最も見えにくいのは、どれでしょう?
これはCではないでしょうか。白文字+黄緑の背景はどちらも明度が高いので、明度差が小さく、視認性はあまり良くありません。
この見えにくさを改善するには、どうすればよいでしょうか?
例えば、文字色を黒にして黄緑との明度差を大きくします。すると「2F」という文字がはっきり読めるようになります。
「誘目性」と「視認性」は普段あまり使わないことばだと思いますが、実際にはこのような看板やディスプレイなど身近なところで応用可能な色の性質です。

