ご覧くださって、ありがとうございます。
カラーリスト・色彩講師の千葉真須美です。
画像の質問「カーキ色はどっち?」に、
あなたは A・B どちらの色を答えますか?
カーキ色は1つではない
正解は、どちらもカーキ色です。
もともとはAの色がカーキ色で、
JISの慣用色名でもAのくすんだ黄みの赤が
カーキ色(カーキー色)とされています。
「カーキ」とはヒンディー語で泥土や土埃の色を意味し、
ミリタリーウェア(軍服)でよく使用されました。
その後「軍服色」の意味合いが強まり、
米軍が森林地帯用に採用したくすんだ緑色(Bのような色)も
カーキと呼ばれるようになったと言われています。
実際にBをカーキ色と認識していらっしゃる方が多いですし、
この2色周辺の色もカーキ色と表現されることがあります。
因みに、Bの色はJISでは「オリーブグリーン」で、
暗い灰みの黄緑色です。
(*2色とも色彩検定3級範囲の色です。)
■ カーキ色の注意点・その1
色の伝達時に注意する
カーキ色と言った時に連想される色が複数あるのですから、
人に伝える場合には、色みの説明を加えたり、色見本を示すなどの
配慮が必要です。AのつもりがBで伝わってしまう危険があります。
■ カーキ色の注意点・その2
大人のファッションではくすみに注意
カーキ色はくすみのある色ですので、
ファッションに取り入れた場合
全体的にくすんだ印象を与えてしまうことがあります。
特に肌のくすみが気になる大人世代の方は要注意です。
・カーキ色をボトムにして、お顔から遠ざける
・ジャケットがカーキの場合、インナーを白にする
・明るく澄んだ色を小物で差し込んでメリハリをつくる
など、ひと工夫して取り入れましょう。