2021年2月8日月曜日

大人の塗り絵/配色のアイディア ~ エスニックカラーで



大人のぬり絵 千葉真須美
color by Masumi Chiba

ご覧くださって、ありがとうございます。
カラーリスト・色彩講師の 千葉真須美 です。
韓国の塗り絵「시와 소녀」(詩と少女)の中から
1枚の塗り絵を仕上げましたので、その配色のアイディアと
完成までの過程をご紹介します。

選んだ線画は上の写真左側の女性の絵です。
民族衣装的なファッションや、ペーズリーに似た背景の模様から
頭に浮かんだのはエスニックカラーでした。


エスニックカラーで色を構成


エスニックカラーとはキリスト教圏以外の民族調の色彩で、
上の写真右側のようなスパイシーカラー(香辛料の色)や、
土着をイメージする色、黒、ターコイズなどです。
色調はディープトーン、ダルトーンが中心。
(色彩検定では、2級テキスト「ファッション」のページで
取り上げられています。)

配色のメインは面積が最も大きい女性のショールです。
そこで、はじめにメインカラーを朱色に決定。
続いて、インナーは朱色と対照的なグリーン系に。
背景は朱色となじみの良い類似色の黄土色を主にし、
人物より目立つことのないようトーンを抑えることにしました。


ぬり絵を塗る順番は…


大人のぬり絵 千葉真須美
先に背景を

私の場合ですが、
背景から塗ることが多いです。
最初に主役に色を乗せてしまうと、
その後他の部分を塗る間に
色鉛筆の粉が取れてぼやけてしまう
ことがあるからです。









大人のぬり絵 千葉真須美
次に主役部分へ

しかし、主役から塗る方が、
全体の色の調節がしやすいので、
ぬり絵を始めたばかりの方には
主役 → 背景 という順番を
おすすめしています。










全体を塗り終えたら、最後に全体をチェック。
塗り忘れは無いか? もう少し色を足した方が良いところは無いか?
など、確認をしてみてOKなら完成です。

ここは違う色にすればよかった・・・などと思うこともありますが、
後からいじり過ぎるとかえって取り返しのつかないことになる
場合もありますので、反省点は次に活かすことにしましょう!


大人のぬり絵 千葉真須美
こちらが完成版