color by Masumi Chiba |
ご覧くださって、ありがとうございます。
カラーリスト・色彩講師の 千葉真須美 です。
韓国の塗り絵「시와 소녀」(詩と少女)の中から
1枚の塗り絵を仕上げましたので、その配色のアイディアと
完成までの過程をご紹介します。
選んだ線画は上の写真左側の女性の絵です。
民族衣装的なファッションや、ペーズリーに似た背景の模様から
頭に浮かんだのはエスニックカラーでした。
エスニックカラーで色を構成
エスニックカラーとはキリスト教圏以外の民族調の色彩で、
上の写真右側のようなスパイシーカラー(香辛料の色)や、
土着をイメージする色、黒、ターコイズなどです。
色調はディープトーン、ダルトーンが中心。
(色彩検定では、2級テキスト「ファッション」のページで
取り上げられています。)
配色のメインは面積が最も大きい女性のショールです。
そこで、はじめにメインカラーを朱色に決定。
続いて、インナーは朱色と対照的なグリーン系に。
背景は朱色となじみの良い類似色の黄土色を主にし、
人物より目立つことのないようトーンを抑えることにしました。
ぬり絵を塗る順番は…
先に背景を |
私の場合ですが、
背景から塗ることが多いです。
最初に主役に色を乗せてしまうと、
その後他の部分を塗る間に
色鉛筆の粉が取れてぼやけてしまう
ことがあるからです。
次に主役部分へ |
しかし、主役から塗る方が、
全体の色の調節がしやすいので、
ぬり絵を始めたばかりの方には
主役 → 背景 という順番を
おすすめしています。
全体を塗り終えたら、最後に全体をチェック。
塗り忘れは無いか? もう少し色を足した方が良いところは無いか?
など、確認をしてみてOKなら完成です。
ここは違う色にすればよかった・・・などと思うこともありますが、
後からいじり過ぎるとかえって取り返しのつかないことになる
場合もありますので、反省点は次に活かすことにしましょう!
こちらが完成版 |