Photo by Masumi Chiba |
ご覧くださってありがとうございます。
カラーリスト・色彩講師の
千葉真須美です。
お盆などで、
ちょっと間があいてしまいましたが、
「カラーコーディネート講座」 の
続きをお送りします。
色の三属性その2・ 明度
明度(色の明るさ)について
押さえていただきたいこと、
前回ご紹介した「メリハリ感・
きわだち感」に続き2つ目は …
2、明度による心理効果
心理効果、-つまり、
目にしたものがどのように見えるか?
という、色の見え方・感じ方です。
明度によって、対象物の見え方がどのように変化するか、
代表的な例を3つご紹介します。
(1) 大きさの感覚への影響
明度が高い色は、大きく膨張して見えます。
明度が低い色は、小さく収縮して見えます。
よく、白い服は太って、黒い服はやせて見える、なんて言いますね。
ズバリ、そのことです。
「白・黒」 という具体的な色ではなく、
「明るい色・暗い色」 と明度で捉えてください。
(2) 重さの感覚への影響
明度が高い色は、軽く見えます。
明度が低い色は、重く見えます。
室内の配色では、天井は明るい色に、
床は天井や壁よりも暗い色に-という組み合わせが一般的です。
これは、軽く見えるものが上に、重く見えるものが下にある方が、
安定感が得られるからです。
(3) 質感への影響
明度が高い色は、柔らかく見えます。
明度が低い色は、硬く見えます。
上の写真の淡いピンクの花は、
背後の濃いピンクの花よりも柔らかに見えますね。
後ろの花をぼかして撮っていますが、
それでもやはり淡いピンクのほうが柔らかく感じます。
このように、同じ大きさ、同じ重量、同じ柔らかさ・硬さであっても、
色の明度が変わると見た目の印象が違ってきます。
ですから、
大きく見せたいから明るい色に、硬く見せたいから暗い色に・・・などと、
明度を利用して見た目を変えることもできるのです。