2017年5月22日月曜日

色鉛筆の「赤」は 赤ではない?!~「ぬり絵でカラーレッスン」より

テーブル手前に座られた受講者さんお二人

ご覧くださって、ありがとうございます!
カラーリスト・色彩講師の千葉真須美です。

先日、第10回目となる「ぬり絵でカラーレッスン」を開催しました。
今回のテーマは「色選びのヒント」
基本的な色相(色み)を確認しながら、
3色以上の配色法をいくつかご紹介しました。

はじめに色相の確認として、
お手持ちの色鉛筆で
12色の色相環を作るというワークに
チャレンジしていただきました。

カラーカード(日本色研新配色カード)を見本にして、
色から色への変化がなめらかに移行するように、
基本となる12の純色に近い色を並べていきます。

日本色研新配色カード199a photo by Masumi Chiba

24色~36色程度の色鉛筆セットがあれば
基本12色は簡単に揃うような気がしませんか?

ところが実際はそうではありません。
ピッタリの色はなかなか見つからないのです。
赤の位置に色鉛筆の「あか」を、
青の位置に色鉛筆の「あお」を使っても
なんだか違う感じがします。

受講者さんからも
「赤は赤じゃないんですね。」というお声が…。

下の画像は、
私が TOMBOの36色セットを使用して作った色相環です。
結果的に、黄色の位置に「やまぶきいろ」の色鉛筆を、
青の位置には「ぐんじょういろ」の色鉛筆を使いました。
また、半数にあたる6色は色を重ねて作った色です。


色相環ワーク

つまり、色鉛筆に刻まれたそれぞれの名前は、
その名前の色を忠実に再現しているとは限らないのです。
メーカーさん側でそう呼んでいる名前ということになりますね。

-となると、色鉛筆の名前に頼らずとも済むよう、
色を見る目を養っておくのが一番ではないかと思います。
色の感覚は磨けますので…。



■ 関連記事
カラーコーディネートの基本-2. 色の三属性その1・ 色相