2015年11月25日水曜日

カラーコーディネート実践編-2. 色相による まとまりの配色

Photo by Masumi Chiba

ご覧くださって、ありがとうございます。
カラーリスト・色彩講師の千葉真須美です。

ブログによるカラーコーディネート講座は、
前回から実践編に入りました。

はじめにお伝えしたのは、
カラーコーディネートにおける重要ポイントは、
まとめるか? きわだたせるか?
-であるとことです。

今回は 「まとまりの配色」 について詳しくご説明します。



色相をまとめて統一感を表現


まとまりの配色は全体の統一感が強く、
落ち着いた印象となります。

この まとまり を得る手法の一つが
色相でまとめるという方法です。

色を構成する3つの要素(三属性)は、
色相、 明度、 彩度 でした。

この中の 色相(色み) によって、
統一感を演出します。

具体的には、一つの色相、
あるいは、色相が近い複数の色によって
配色を作り上げていきます。

「色相が近い色」 というのは、
下の色相環の位置関係でいうと、
隣り合う色あたりまでです。

一般に「同系色」と呼ばれる色ですね。















例えば、上の写真でしたら、
葉と木の幹が  と 黄みのだいだい あたりの
色相で構成されたまとまりの配色です。

ファッションでしたら、
同系色配色の代表とも言える
ネイビーのスーツブルーシャツ が、
色相によるまとまりの配色です。

「同系色配色は間違いがない」
-などと よく言われるように、
色相によって大変まとまった配色を作ることができます。


次回は、まとまりを得るためのもう一つの方法をご紹介します。




2015年11月17日火曜日

カラーコーディネート実践編-1. 配色のポイントはこれだけ

Photo by Masumi Chiba

ご覧くださって、ありがとうございます。
カラーリスト・色彩講師の千葉真須美です。

ブログ上でのカラーコーディネート講座は、
基礎編に引き続き、いよいよ実践編へと入ります。



配色のポイントは「まとまり」か「きわだちか」


さて、複数の色を組み合わせることを「配色」と言います。

毎日のお洋服選びなどのファッション関連から、
インテリアやフラワー、デザインといった分野においても、
「配色」という行為は欠かせません。
この配色における色の調整が「カラーコーディネート」 です。

色と色とを、どのように調整して組み合わせるのか?

カラーコーディネートにはさまざまな手法がありますが、
私が考える最も重要なポイントは、

まとめるか?
それとも、きわだたせるか?


たったこれだけです。

「まとめる」 というのは、
共通の要素を持つ色どうしを組み合わせて、
全体の統一感を強調することです。
なじみ感が強く、安定したイメージが得られます。

それに対して、

「きわだたせる」 は、
要素が大きく異なる色どうしを組み合わせて、
色と色の違いを強調することです。
メリハリ感が出て、動的なイメージとなります。

「まとまり」 と 「きわだち」 は対照的なイメージで、
その中間のどちらでもない配色は、
あいまいで印象が弱くなる傾向があります。

まとめるか? きわだたせるか?

この視点からのカラーコーディネート法を
ご紹介してまいります。


*画像はチェコのチェスキークルムロフです。
  赤茶色でまとめられた統一感のある街並みですね。