日本色研の新配色カード158と199のカード構成の違いについて、以前の記事「新配色カード158|199との違いと、用途別の使い分け」でご紹介しました。
今回は、158が含んでいる特徴的なカードについて取り上げます。
■ 199になくて、158にある色
199と158の数字は、含んでいるカラーカードの枚数を表しています。というと、199は158プラスアルファの構成に思えます。
ところが、158にはあって、199にはないカードが5枚あります。下の画像はその5枚のカードです。
・199aには含まれていない色
上の5枚のカラーカードの色をPCCSの記号で表すと、次のとおりです。
- 2:R - 4.5 - 9s
- 2:R - 4.5 - 7s
- 2:R - 4.5 - 5s
- 2:R - 4.5 - 3s
- 2:R - 4.5 - 1s
それぞれ、左側と真ん中の「2:R-4.5」は共通していて、右端の数字が変化しています。「2:R」は色相、「4.5」は明度を表しています。右端の「9s」から「1s」は彩度の数値です。
つまり、赤の純色(2:R-4.5-9s)を、明度(明るさ)を変えずに彩度(鮮やかさ)だけを変化させた段階がこの5枚なのです。
・158では、彩度のみの変化が確認できる
上の図は赤のトーン(明度+彩度)ごとの変化です。右端が赤の純色で左に行くにしたがって彩度が低くなっていき、最後には彩度ゼロ、すなわち無彩色となります。
しかし、図の中の色の配置を見ると、右端の純色から左側の無彩色まで、高さ(明度)を変えずにまっすぐと無彩色まで変化する流れを確認することはできません。
したがって、トーンごとの色で構成されている配色カードでも、彩度のみの変化は確認できません。
しかし、158にはその段階を表す5枚が含まれており、赤のサイドの変化を見ることができます。この点が158の最大のポイントで、1つ持っていても損は無いと思います。
書店等でなかなか置いていないのが難点ですが、お値段も199よりお安いので、配色練習等へのご活用をおすすめします。
(価格は今日現在のものです)
(追記 2025年11月)
「新配色カード199a」は2024年にリニューアルされ、表紙デザインの変更の他、新たにCMYK値とsRGBがインデックスに記載されました。カードの構成については、従来品と変わりありません。
■ 関連記事
・カラーカード(配色カード)の使い方|①カードの記号の読み取り方(色相・トーン)
・カラーカード(配色カード)の使い方|②カードの構成(トーン・並び)
・カラーカード(配色カード)の使い方|③カードの活用法(配色練習に活かす)
・新配色カード158|199との違いと、用途別の使い分け


