2020年2月6日木曜日

映画「ジョジョ・ラビット」物語を彩る色の魅力


ご覧くださって、ありがとうございます。
カラーリスト・色彩講師の
千葉真須美 です。

先日、映画「ジョジョ・ラビット」を
観て来ました。ジョジョと言っても
「奇妙な」ジョジョではありません。(^^;)
第二次世界大戦下のドイツに暮らす
10歳の少年の物語です。

イマジナリーフレンド(空想上の友人)は
なんと ヒットラーという少年ジョジョの
成長を、個性的なキャラクターやブラック
ユーモアを交えながらも暖かく描いた作品です。

この作品は作品自体の良さに加え
色彩も素晴らしかったです!
その上、私好みの色彩でした。(^^)

まず目を引くのは舞台となる小さな町の美しい街並み。
「あれれ…どこか見覚えが…。」と思ったら、
ロケ地は私が5年前に旅したチェコでした。
(下の画像はチェコのチェスキークルムロフで撮影)


photo by Masumi Chiba
















画面に映し出される淡いピンクやイエローで彩られた
中世的な街並みは、それだけでどこかファンタジックな
雰囲気を漂わせています。
加えてアールデコのインテリア、ファッションも素敵で、
目立ちはしないけれど存在感のある色調です。

ふと「グランド・ブダペスト・ホテル」を連想しました。
「グランド~」よりも「ジョジョ」の方がシックですが…。

そんな色彩構成の中で私が最も注目したのはグリーンです。
ジョジョが参加したキャンプ場の緑、
母親役を演じたスカーレット・ヨハンソンのファッション、
母子で自転車散歩するシーンの草の色、
家のドア、インテリア等々。

画面の中の草木のグリーンは太陽の光を浴びてきらきらと輝き
若々しい生命感を感じさせています。
インテリアやファッションのグリーンは
画面全体のアクセントとなる、あるいは
赤系の色の補色としてお互いの色を引き立ています。

私にはこれらのグリーンが
一歩大人に近づいたジョジョの成長を
象徴しているように感じられました。

また、ネタバレになるので詳しくご説明しませんが、
ストーリーの展開と共に画面の色彩 - 特に街並みの色合いが
変化します。どのように色調が変化し、それらがどんな印象を
与えているか、映画をご覧になる方は是非注目してみてください!

「ジョジョ・ラビット」は、日本時間2月10日午前に発表される
アカデミー賞では美術賞を含む6部門でノミネートされています。
その結果も楽しみですね。


「ジョジョ・ラビット」予告(YouTube)