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| colored by Masumi Chiba |
人気イラストレーター、中村佑介さんのぬりえブック「COLOR ME」の中から一枚の作品を塗りました。上の画像がその塗り絵です。
とてもキュートなイラストで、楽しく塗り進めましたが、じつは背景の赤に大変苦労しました。
■ 修正を加えた壁の赤色
絵画を題材としたイラストなので、ルーブル美術館の赤い壁を連想して、背景を赤にすることにしました。
・赤の効果と私の失敗
赤は誘目性(視線を集める力)が高い上に、進出色(手前に飛び出して見える色)でもあります。そのため、原色に近い鮮やかな赤を使うと、作品を見た瞬間に赤が眼に飛び込んで来ることになります。
そこで、あまり目立たないように彩度(色の鮮やかさ)と明度(色の明るさ)を抑えた深みのある赤をイメージしました。
ところが、選んだ赤色を塗ってみると、予想より明るくイメージと違う上に、結構目立つ色合いでした。修正しようと、ダークな赤をその上から2回重ねて、写真の状態まで調整しました。
それでもまだ赤の存在感はしっかりありますね。
■ 広い面積を塗る時に注意したいこと
・面積の割合が大きいと、色の存在感が強まる
ところで、色の存在感は、その色が作品の中で占める面積と大きく関わります。割合が大きければ大きいほど、色の影響力は強くなり、色のイメージが伝わりやすくなります。
上の作品の壁(赤の部分)のように広い面積では、選んだ色によって作品の印象が大きく変わりますので、色選びは慎重にしたいものです。
・面積が大きくなると、色はより鮮やかに見える
その一方で、面積は色の見え方にも作用します。一般的に面積が大きくなるにつれ、その色の明るさや鮮やかさが増して見えます。これを 面積効果 といいます。
例えば、壁紙の色をサイズの小さな色見本で選び、実際に貼ってみたら予想より派手だったという現象は、この面積効果によるものです。
塗り絵でも、試し書きをして色を選んだのに、面積の大きな部分を塗ったらイメージが違った、ということが起こる場合があります。
面積が大きい場所の色選びでは、
・その色のイメージが強く伝わること
・面積効果で色合いが鮮やかになる可能性があること
この2つを思い出してください。
色選びの失敗が減るかもしれません。
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