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2021年2月3日水曜日

映画「今夜、ロマンス劇場で」|色へのこだわりが光る映像演出

「今夜、ロマンス劇場で」映画のチラシと原作本の表紙
(左)映画チラシ (右)原作本

今日は色への強いこだわりを感じる2018年公開の映画「今夜、ロマンス劇場で」を取り上げます。

プレゼントされた原作本をきっかけに映画も観てみたら、色彩の見どころが満載の作品でした。色に興味をお持ちの方には、ぜひご覧になっていただきたい作品です。


■ 色使いの注目ポイント

・映像全体の3つの色調

ストーリーは次の3つの色調で描かれています。

 ①モノクローム(ヒロインが登場する白黒映画の世界)
 ②ナチュラルで少々あっさりした色調(現在、年老いた主人公の入院生活)
 ③鮮やかでカラフルな色調(1960年、主人公の青春時代)

特にメインとなる③のシーンの鮮やかさは印象的です。

この時代、日本は高度成長期真っ只。1950年代にカラー映画製作が本格化、1960年はカラーテレビ本放送開始、百貨店がカラーキャンペーン展開と、カラー化が進んだ時代で、その活力や主人公の情熱、若いエネルギーが色彩からグイグイと伝わってきます。


・各シーンに見る細やかな色の工夫

例えば…
 ・現在の入院シーンでは、ブルー系のファブリックで寂しさを演出
 ・二人が出会う「ロマンス劇場」は思い切りカラフルに
 ・ドロップ(キャンディー)は実物より濃い色でカラフルさを強調
 ・カラフルなかき氷(ブルーのシロップは80年代以降では?)
 ・赤いダルマ、花笠、自動車など、画面にアクセントカラーを配置 など。

これはほんの一部分で、見れば見るほど新たな色の発見がありそうです。


・ヒロインのファッションカラー

彩瀬はるかさん演じるヒロインの数十種類以上に及ぶファッションは、モノトーンからビビッドカラーまで色とりどりです。背景カラーとのコンビネーションも考慮されています。

…ということで、ストーリー展開に合わせた色彩の演出をお楽しみください。もちろん、色の勉強にもなるはずです!