2019年7月29日月曜日

白 のあれこれ~イメージ、着こなしなど


photo by Masumi Chiba

ご覧くださって、ありがとうございます。
カラーリスト・色彩講師の 千葉真須美 です。

暑い日が続いています。
まずは、オルセー美術館の白熊の彫刻画像で涼んでください。(^^)

さて、夏に似合う色と言えば
真っ先に「白」が思い浮かぶのではないでしょうか?
今日は白について取り上げます。



◆ 涼しさをもたらす白


照りつける夏の日差しの下では、
白い衣服がおすすめです。

色による放射熱の吸収率を見ると白が最も低く、
反対に黒、ネイビーなどの暗い色は高いので、
同じ形・素材ならだんぜん白い衣服が快適です。
それに、見た目の印象でも、白は大変涼しげです。

目からも、肌からも涼しさを感じるのは白ですね。



◆ 白のイメージ


白から受けるイメージは、
純粋、清らかさ、清潔さ、神聖さ、善、新しさなど、
何色にも染まっていないイメージです。

基本的にポジティブな印象の色ですが、
神経質な感じや、緊張感を与えることもあります。

インテリアが全て真っ白なお部屋では
ちょっと落ち着けそうにないですよね。



◆ 白を取り入れた着こなしのポイント


トップスに白を取り入れる場合には、
似合う白 を選んでください。

白と言っても、純白 オフホワイト では、
顔写り・肌写りが結構違います。
特に大人の女性にはオフホワイトの方が
肌を美しく見せてくれることが多いです。

また、白は膨張色なので、
ゆったりとしたシルエットのものより
形がスッキリとしたデザインがおすすめです。
白の面積が大きい場合は、
小物でアクセントを付けて引き締めるのも効果的です。


白を上手に活用して、
素敵に、快適に、夏を乗り切りましょう!



最後に… 別方向からの白熊画像です♪


photo by Masumi Chiba




2019年7月21日日曜日

謝罪の場に適したファッションカラーは?

photo by Masumi Chiba

ご覧くださって ありがとうございます。
カラーリスト・色彩講師の 千葉真須美 です。

先日某タレントさんが行った謝罪会見が
大変話題となっています。

その内容はさておき、
謝罪に適するファッションカラーが
あることをご存知ですか?

謝罪の場に最も適する色、
それは ダークグレー です。
次いで 黒 もOKとされています。

企業・団体向けの広報に関する書籍にも、
「謝罪会見にはグレーのスーツ」と
しっかり書かれています。
前述の会見では黒のスーツを
着用していらっしゃいましたね。

「ネイビーのスーツじゃダメなの?」
と思われた方もいらっしゃるかもしれません。

ネイビーは知的さ、誠実さといった印象と共に、
正義感をアピールする色でもあり、
前向きなイメージがあります。

一方、グレーはネイビーよりも主張しない色です。
分別があり、一歩引いた真面目な人柄をイメージさせます。
自分の非を認めお詫びをする場面では、
このように控えめな印象を与えるグレーが適するでしょう。

謝罪は、することも、されることも無いのが一番です。
しかし、万が一謝罪しなければならない場合には、
グレーを着用することで自分の気持ち・姿勢を示すのも
お詫びの方法の一つになりうると思っています。




2019年7月15日月曜日

色が美しい特製カバーが毎年楽しみ!~「新潮文庫の100冊」

photo by Masumi Chiba

ご覧くださって ありがとうございます。
カラーリスト・色彩講師の 千葉真須美 です。

今年も「新潮文庫の100冊」が発表されました。
もうすっかり夏休み目前のこの季節の恒例ですね。
私も学生時代から注目しています。

近年、特に楽しみなのが 特製カバー です。
選ばれた100冊(今年は110冊)の中の一部に
美しい色のカバーがかけられ発売されます。

今年は下の写真の8作品に特製カバーが掛けられました。
(画像は 新潮社のサイト よりお借りしました)



この中から、 川端康成 著「眠れる美女」と
三島由紀夫 著「仮面の告白」を購入しました。

これらのカバーは 紙の色の美しさだけでなく、
紙の色にコーディネートされた輝く文字色で、
本当に美しいです。(それをお伝えしたくて、
苦労して一番上の画像を撮りました。)

また、各カバーの色は、それぞれの作品のイメージに
合わせて選ばれているようですね。
色のイメージを重ねて作品を楽しむのも面白そうです。

書店に立ち寄る機会がありましたら、
ぜひ実物をご覧になってみてください。
きっと良い目の保養になると思います。




2019年7月8日月曜日

赤に純粋さを感じた映画「新聞記者」

ご覧くださって
ありがとうございます。
カラーリスト・色彩講師の
千葉真須美 です。


先週久しぶりに日本映画を
観に行きました。
現在公開中の話題作
「新聞記者」です。

政府の極秘情報を突き止め
ようとする女性新聞記者と、
元上司の自殺の背景を探る
内調(内閣情報調査室)の
官僚が主人公です。




画面で目を引く「赤」が伝える物


この作品で印象的だったのは
シム・ウンギョンさん(上の画像の左側)が演じる
女性記者が身に付けていたニットやマフラーの「赤」です。

ポスターやチラシではかなり暗い色合いですが、
画面で見ると、派手でも地味でもない可愛い赤でした。
この赤い色が、黒やグレーの多いオフィス、
冬の街並み、あるいはスーツ姿の男性たちの
中で目を引きます。

「目を引く」ということは、
何らかの意図があって選ばれた色に違いありません。

では、なぜこの赤が使われたのでしょう?

女性らしさをアピール?
それとも、仕事にかける熱意・情熱の象徴?

私が感じたのは「純粋さ」です。

先ほど「可愛い赤」と書いた通り、私の目には
新聞記者としてバリバリ仕事している女性にしては
なんとなく少女っぽい赤に感じられました。
そのため、真相究明へと突き進む彼女の姿に、
純粋で真っ直ぐなイメージが加わって見えました。

一方、松坂桃李くん演ずる内調の官僚は、
職務に疑問を持ちながらも、
家族や自分の立場を案じ思い悩みます。

真っ直ぐな彼女と、苦悩する彼。
二人の対照的な姿が「赤」によって
強調されていたと思います。

あなたの目にはどう映るでしょうか?
ぜひ映画でお確かめください。